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2020.03.02

五輪後の2020年問題について

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こんにちは、代表の中野です。

先日、東京に出張しましたら、東京駅前に「(東京オリンピック・パラリンピックまで)あと**日**時間**分**秒」というOMEGA製電光掲示板がありました。
現在、各種競技で代表選考を兼ねた選手同士の懸命の戦いが繰り広げられています。
普段なかなか日が当たらない競技やパラリンピックにスポットが当たるのも五輪ならではです。
昨年のラグビーW杯しかり、スポーツは映画やドラマとはまた異なる感動を私たちに与えてくれます。
もう間もなく熱い闘いの日々が始まると思うと、楽しみでしようがありません。

五輪の開催により経済効果は30兆円を越すという試算もあるそうですが、五輪後は決して明るい話ばかりではありません。
2020年に表面化する心配事が「2020年問題」と呼ばれています。

不動産価格の下落

その一つが不動産価格の下落です。
これまでは五輪に向けて、新しいビルを建てたり交通環境を整備されてきました。
先日の出張で宿泊したホテルは豊洲だったのですが、いまだに新築のタワーマンションが建設されていました。
商売が繁盛しそうな土地、多くの人が集まるビルを欲しがる人や企業は多いので、価格はあがります。
国土交通省が発表した19年7月の全国各地の地価は2年連続で上昇しました。
転売目的で土地が高騰する前に買っていた土地は、価格が上がった反動で下がる可能性があります。
22年には都市部で農地として使われてきた「生産緑地」が売りに出されるようになり、土地が余ってさらに値段が下がるとも予想されます。
現在の不動産業界は時限爆弾をかかえたようなものなのかもしれません。

人口構造の変化

もう一つの問題は人口構造の変化です。
厚生労働省が発表した2019年の人口動態統計の年間推計で、日本人の国内出生数は86万4千人となりました。1899年の統計開始以来初めて90万人を下回ることになります。

ベストセラー「未来の年表」(著者:河合雅司氏)によると、2020年には50歳以上の女性人口(3248万人)が0~49歳人口(3199万人)を追い抜くそうです。
女性の二人に一人は50歳以上です。
女性の半数以上が出産期を終えた年齢になるということは、今後さらに少子化に拍車がかかるということを意味します。

出生数が少ないということは、多くの高齢者を少ない人数の若者が支えることになり、社会保障の負担が重くなります。
将来への不安から若者が結婚や子供を持つことに消極的になれば、少子化がさらに進むことになります。

ちなみに弊社は協会けんぽより「健康経営優良事業所」の認定をいただきました。
健康宣言をした目的の一つに社会保障費の削減があります。

関連記事

「健康経営宣言について」: https://www.sunbit.co.jp/blog/2018/06/21728/

少子化は昨日今日始まった問題ではありません。
1974年をピークに出生数は減り続けています。
46年もの間、有効な手立てを打ってこなかった結果が今の少子高齢化問題を招いているといえます。
ツケの先送りはやめて、子供たちの未来の為に、政府はいまこそ有効な最善の策を講じていただきたいものです。

また、巷は新型肺炎の話題でもちきりです。
国内での新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府は2月25日、対策の基本方針を公表しました。
企業もイベント中止や、テレワーク・時差出勤の検討など、対処に大わらわです。
GDPも一時的に落ち込むかもしれませんが、いつかは新型肺炎の問題は沈静化します。
5Gを背景とした半導体需要は徐々に回復していくこと、少子化による人手不足、生産性向上の必要性に変わりがないことを踏まえ、
目先の事象にとらわれすぎることなく、中期的な視野で経営戦略をたてていきたいと思います。

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