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2023.01.18

Salesforce と Slack 連携機能のご紹介【前編】 〜 Slack を使ってみよう〜

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こんにちは、クラウドソリューション部 カスタマーサクセスチームの坂井です。

Salesforce の Slack との連携機能について紹介したいのですが、今回はまず Slack について説明します。

Slackとは?

Slack は、社外とのコラボレーションに便利なツールです。
ビジネスチャットツールは、日本だと、Chatwark もしくは Teams なのですが、世界で見ると、Slack もしくは Teams が一般的です。
また、Slackは「Digital HQ」つまり、デジタル空間にある「ワークスペース」という表現を使われます。
Digital HQ では物理的な壁がなくなるため、場所や時間、方法を問わず柔軟に仕事を進め、最高の成果を出すことがコンセプトになっています。

Salesforce に着目すると、Chatter は、外部ユーザとして招待を受けるたびにアカウントが増えて、1人で複数のアカウントを管理する必要があるので、社内のChatツールに向いていませんでしたが、
Slack ではアカウントをワークスペースを分けて管理されているため、社外とのコラボレーションが簡単になっています。

ツリー型のスレッド

会話の特徴として、スレッドがツリー型になっていて、会話の内容によって、スレッドが枝分かれしていくので、論理的に会話を進められます。

近年では、ブレインストーミングが多く用いられるようになった弊害や、スマホの普及でスマホに途切れることなくカレンダーやSNSなどの通知が来ることが普通になっているため、生活の中にもブレインストーミングが浸透していて、人々の思考も変化していると思います。
1つのスレッドで論点と違う発言をしてしまうと、複数の論点が混在してしまい、ツリー方式ではない単一のスレッドでは整理ができず、本来の論点に戻すのが大変になってしまいます。

Slack ではツリー型のスレッドを採用しているため、論点がわかると、スレッドが枝分かれしていくので、論点のブレが少なくなります。

BLOG ツリー型.001

ここでビジネスチャットがなかった時代の会議の原点に戻ると、会議の方法には、さまざまな方法があります。

1番メジャーな方法は、先ほどの「ブレインストーミング」だと思いますが、Slack は「ロジカルシンキング」の「ロジカルツリー」に近いイメージです。ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理して筋道を立て、矛盾なく考える思考法のことです。

さまざま会議の方法
ブレインストーミング

複数人で、論点を気にせずに、自由にアイデアを出し合う手法

KJ法

断片的な情報やアイデアをカードやポストイットに書き出して、グルーピング化する手法
(ブレインストーミングの発展系)

ロジックツリー

ロジカルシンキングの手法で、問題を定義し、その原因をツリー状に書き出すことで問題を取り巻く全体像を見える化する手法。
要素を分解して、課題や原因を特定するのに効果的な手法です。

ピラミッドテクスチャー

ロジカルシンキングの手法で、ロジックツリーと類似の方法。ピラミッドの頂点に「結論」を置いて、「根拠」をツリー上に展開する手法

ラテラルシンキング

水平思考(ロジカルシンキングは垂直思考)。常識を疑う思考のこと。

「オフィスで働く常識」を疑う リモートワーク
「飲食店は店内で食べる常識」を疑う フード配達プラットフォーム
「コーヒーはカフェで飲む常識」を疑う コンビニコーヒー
「映像はテレビで楽しむ常識」を疑う YouTube

ブレインストーミングは肯定意見か否定意見かを問いませんが、ラテラルシンキングでは、否定意見を尊重し、その可能性を考える思考のことです。

ロジカルシンキングが飽和状態になりつつある現在では、ラテラルシンキングの方が注目されています。

かなりテーマがブレてしまいましたが、ビジネスチャットツールのコンセプトには、会議の方法や思想が反映されている部分があり、
ロジカルシンキングとツリー型方のスレッドは、親和性が高いと思います。

Slack は、スレッドにブレインストーミングの要素をもった論点の違う発言や、ラテラルシンキングの要素をもった否定的な発言が乱立したとしても、ロジックツリー型にスレッドが分解・整理されることで、論点のブレが補正されていきます。
ただし、ロジックツリーでは、「抜け漏れはないか?」「重複はないか?」などのデメリットを補う工夫が必要です。

医療の現場にも、カルテの記載方法にSOAPという考え方が存在していて、ドクターはさまざまな患者の情報を、主観的情報(S)と客観的情報(O)に、要素を分解しています。こちらも、ロジカルシンキングに近いものがあると思います。

垂直思考のユーザには、Slack は素晴らしいツールだと思いますが、最大の欠点は見づらいことです。これはUIで改善ができることなので、今後のバージョンアップに期待しています。

有料版と無料版の違い

前談がかなり長くなりましたが、Slack は無料でも使えるツールです。

近年のインフレの影響で近年 Slack の料金の値上げも行われていますが、大きなところでは社外の連携が重要なポイントだと思います。

フリー 有料プラン
料金 無料 1,050円(月払いの場合)
無制限のメッセージ数 90 日分の履歴 無制限
社外との連携 1 対 1 のメッセージのみ Slack コネクト
ほかのツールとのインテグレーション 最大 10 ツールまで 無制限

※2022年10月時点(2022年9月に価格改正あり)

「チャンネル」と「ワークスペース」

Slack は「ワークスペース」と「チャンネル」という単位で構成されます。

「チャンネル」が部屋や、グループ、「ワークスペース」は会社、組織のイメージになります。

ワークスペース

「#general」 チャンネルは、ゲストメンバー除くメンバーが自動で登録されるチャンネルです。
ワークスペース全体の通知を共有するためのチャンネルです。

パブリックチャンネル

誰でも入退室、メッセージ投稿が可能なチャンネルです。

プライベートチャンネル

招待されたユーザのみが入室でき、コメント投稿が可能なチャンネルです。

社外とのコラボレーション

Slack では、チャンネルのアクセスを制御するために、ゲストアカウントの種類がいくつか存在します。

Slack のメンバー種別
全てのチャンネルにアクセス可能 ワークスペースのプライマリーオーナー ワークスペースのオーナー
ワークスペースのオーナー プライマリーオーナーに委任されたワークスペースのオーナー
ワークスペースの管理者 ワークスペースのオーナーから委任された、ワークスペースの管理者
通常メンバー 制限されていなければ全ての機能が利用可
制限されたチャンネルにアクセス可能(※社外ユーザ向け マルチチャンネルゲスト 有料
複数のチャンネルにアクセス可能な、社外ユーザ
シングルチャンネルゲスト 有料
一つのチャンネルアクセス可能なユーザ、ワークスペースの有料アクティブメンバー 1 人につき 5 人まで、シングルチャンネルゲストを招待できます。
DMのみ 招待されたメンバー 招待を承諾してないユーザ

先ほども説明しましたが、有料プランでは、制限されたチャンネルへユーザを招待できます。
双方が有料プランの場合は、「Slack コネクト」で強固な連携ができます。

片方が有料プランの場合は、シングルチャンネルゲストとして有料アクティブメンバー 1 人につき 5 人まで招待できます。

マルチチャンネルゲスト

マルチチャンネルゲストはあなたが指定するチャンネル (複数可) のみにアクセスできます。マルチチャンネルゲストは通常のメンバー料金が請求されます。そのため、参加できるチャンネル数に制限はありません。

シングルチャンネルゲスト

シングルチャンネルゲストは無料で、アクセスできるのは 1 チャンネルのみとなっています。ワークスペースの有料アクティブメンバー 1 人につき 5 人まで、シングルチャンネルゲストを招待できます。例えば、ワークスペースのメンバー数が 10 人の場合、招待できるシングルチャンネルゲストは最大 50 人です。

メッセージの保存期間が短かったり制限がありますが、社内だけなら、無料で利用が可能ですが、社外のユーザの招待を行うなら、セキュリティを担保するために有料プランが必要性が高まります。

サインイン

下記のURLで Slack のアカウントを作ることができます。

主な流れは下記のようになります。

  1. メールでの認証
  2. ワークスペースのアカウント設定
  3. 管理者のアカウント設定

Slack App

Slack の特徴として連携できるツールが多いのですが、今回は Salesforce 連携のアプリを一部紹介します。

Slack アプリは、招待するユーザと同じような扱いで、アプリをチャンネルに追加することで、アプリへのアクセスができるようになって、アプリが利用できます。

Slack App

Salesforce の連携アプリの Slack アプリのインストールが必要です。
最初は Slack 社の連携アプリだけですが、コンセプトが変わって、Salesforce 社製のアプリが登場して、現在用途によってアプリが乱立している状況です。
一番見慣れたロゴが Slack 社のアプリなので、連携の設定が間違えやすいので注意が必要です。

Salesforce の連携は次回詳しく説明しますので、今回は画面のサンプルだけ紹介します。

Salesforce for Slack の画面サンプル
  • Slack で Salesforce レコードの共有

  • Salesforce レコードから Slack に投稿

Sales Cloud for Slack の画面サンプル
  • Slack 上で Salesforce レコードの作成

【動画内容】 (22分程度 ※音声が流れます)

  • Slack とは?
  • Slack へのサインイン
  • Slack アプリの追加
  • Slack を使ったフロー

まとめ

Slack は海外でITエンジニアに愛されているため、玄人向けの機能も多く、万人受けはしない部分もあります。
今回詳しく説明していない下記のような海外のITエンジニアに愛されている機能があります。

  • カスタム絵文字
  • スラッシュコマンド
  • 2500以上のアプリと連携
  • ワークフローを作ることが可能
  • 音声チャット&ビデオ通話機能(ハドルミーティング)

現在は日本でもビジネスチャットツールが乱立している状態で、日本では Slack は馴染みのないツールですが、今後の参考にしていただけると幸いです。

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