Blog

BLOG

2020.11.02

ディープフェイクにみるファクトを検証する習慣について

このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは、代表の中野です。

船井総研の創業者である船井幸雄氏は、人が根源的に知りたいこととして、

  1. 自分のこと
  2. 真実
  3. 未来
  4. その対処法

と言われています。

情報過多の現代社会において、とりわけ「真実」の見分けかたが難しくなってきているように感じます。

先日、ディープフェイクというAIを使い、アダルトビデオを合成したとされる男性3人が名誉毀損と著作権法違反の疑いで逮捕されたというニュースが世間をにぎわせました。
犯人の一人が大学生だったというのも注目された要因の一つでしょう。
ディープフェイクとは、特定の人物の写真など膨大なデータをAIに読み込ませ、本物のような動画を作る技術です。最近では専用のソフトウエアも流通しており、製作のハードルは下がっているそうです。

政治やアダルトの世界で使われているこの技術も、今後は異なるシーンで悪用されかねません。

電力会社社長の顔で「原子力に代わる再生エネ開発に成功!」とか、
製薬会社社長の顔で「コロナワクチン開発に成功!、来年1月から提供開始!」
などという偽動画を配信した場合、
「んな、あほな!」と冷静に聞き流す方もいれば、
あわてて当該企業の株を購入してしまうという方もいるかもしれません。

昨年のベストセラーに「FACT FULNESS(ファクト フルネス)」という書籍があります。
本書では、人間の思い込み、勘違い、偏見について「10の本能」に分類されています。

この10の本能の中で、私が「ある、ある!」と思ったのが、
「直線本能」、「焦り本能」、「パターン化本能」です。

「直線本能」とは、右肩上がりがそのまま継続する、という思い込みです。
右肩上がりといえば、ここ数年の不動産価格の高値続きです。
ここにきてマンション価格が下落しているようですが、コロナ前は東京都心や福岡市内のマンション価格は下がらないという価値観が一般的でした。
もちろん、市内駅近など立地的に優位性が高い一部の物件は別として、少子高齢化で住宅需要が減り、新築や空き家など供給は増えていますので、全体的に不動産価格が下がるのは自明の理です。
人はこのような単純な理屈すら「直線本能」により見逃してしまいます。

「焦り本能」の典型例は、コロナで発生したマスク、トイレットペーパーの買占めです。
焦り本能の特徴は、理性では「トイレットペーパーの在庫に余裕はある」と分かっていても、人が買っていると「自分も」と焦って感情的に買いに行ってしまうことです。

「パターン化本能」ですが、最近の若者の傾向として「成長意欲がない、言われたことしかしない」などと決めつけがちですが、これも一種のパターン化本能といえます。
MLBの大谷翔平選手、100m走のサニブラウン選手、サッカーの久保建英選手、バスケの八村塁選手など、若くして海外で活躍しているスポーツ選手や、将棋の藤井聡太さんらが「成長意欲がない」なんてとても思えません。

本書ではこれ以外にも、「世界はだんだん悪くなっている」と思い込んでしまう「ネガティブ本能」や、ある原因を特定の人や組織のせいにしてしまう「犯人探し本能」などが紹介されています。

人間にはこのような勘違い、思い込みしやすい本能があります。
あらゆる出来事に対して正しい判断を下すためにも、その事象がファクト(真実)であるかどうか信憑性の高いデータなどによって検証する習慣を身に付けたいものです。

カレンダー

«11月»
日 月 火 水 木 金 土
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30      

最近のエントリー

独自の音声入力アプリを作成してみた

2026.10.26

便利な音声入力アプリを、社内のみんなにも使ってほしい。でも、全社員分の利用料を考えると導入をためらってしまう――。そんな課題をきっかけに、AIエージェントを使って独自のアプリを作ってみました。いきなりコードを書かせず、まずは課題と設計を整理することからスタート。実装やテスト、不具合の修正を経て、1日である程度使える形になるまでの進め方を紹介します。「作るか、買うか」を考えるヒントになる開発体験記です。

門司港で南極観測船「しらせ」を見学してきました

2026.10.19

南極へ向かう船の中は、どうなっているのでしょうか?14年ぶりに門司港へ寄港した南極観測船「しらせ」の一般公開に行ってきました。間近で見る全長138mの船体の迫力や、甲板・艦橋などの見学を通して、遠い南極での活動がぐっと身近に。街では南極の氷や石の展示、しらせのレシピを使ったカレーも楽しめるなど、寄港を歓迎する催しが行われました。見学で印象に残ったことや、周辺イベントの様子をご紹介します。

子どもも大笑い、懐かしい物語 プロイスラー作『大どろぼうホッツェンプロッツ』を読み返して

2026.10.13

子どもの頃に親しんだ『大どろぼうホッツェンプロッツ』を、小学2年生の子どもに読み聞かせて再発見した物語の魅力。魔法使いと少年の愉快なやりとり、おいしそうな食べ物、ハラハラさせる描写など、三部作それぞれの味わいを紹介します。懐かしい『セロ弾きのゴーシュ』との再会にも触れながら、親子で一緒に笑い、本のおもしろさを分かち合える今の時間を大切にしたいですね。

「出社回帰」の時代に、SUNBITがテレワークを続ける理由

2026.10.05

「出社回帰」が広がる今、SUNBITがテレワークを続ける理由とは?通勤負担の軽減や、家族との時間、休養、自己研鑽など、柔軟な働き方には多くの価値があります。対面交流の良さも取り入れながら、社員の健康と自律性、仕事の成果を大切にするSUNBIT。一人ひとりが力を発揮できる働き方への考えをお伝えします。

アーカイブ

ブログ内検索

  1. TOP
  2. BLOG
  3. ディープフェイクにみるファクトを検証する習慣について