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2021.08.23
「山の日」に山登りのライブ配信に挑戦してみた?
こんにちは。技術部第1グループの松末です。
これまでは、非日常を体験するレジャーと言えば、なんとなく遠出するのが当たり前になっていましたが、
最近、出かけることが少なくなり、身近な自然と触れ合う時間が増えたような気がします。
(出かけられないため、近場で済ませていると言ったほうが正しいかもしれませんね。)
先日、ふと、家の近くの山に登ってみようと思い立ちました。
「子供の頃は、近場でクリエイティブな遊びをしていたのになあ。」
子供の頃の記憶をたどっていると、近所の子たちと近くの山を探検していた記憶が蘇ってきたからです。
村の集落に隣接している標高100メートル程度の小さな山ですので、里山という表現が適切かと思います。
今では、山頂に向かう道の跡形もなく、地元の人もほとんど入ることのない山です。

藪をかき分けながらの険しい道のりとなるのが予想されましたので、子供と一緒に気軽に楽しむ感じではありません。
そこで、今回は、体験できない子供のために、スマホのカメラでライブ配信しながら、登ってみようという企画にしてみました。
険しい行程が予想されましたので、機材はスマホ1台だけとしました。
(勘がいい方は、そろそろ気付いた頃だと思いますが)
結論を言いますと、
8月に入ってから(台風接近以降)降り続けている雨で、土砂災害の危険が高まっており、結局、この計画は中止することにしました。
本番前日、山道を清掃した際に、カメラテストを兼ねて撮影した動画が残っておりますので、動画を公開させていただきます。
【山の日】オオヒラ山道の清掃
- 使用機材: iPhone8
- ストリーミングアプリ: Airmix Solo(解像度設定720p)
両手をあけるため、頭にスマホを固定して撮影しましたので、ブレブレで非常に見にくい映像となってしまいました。
(体に固定して撮影する場合は、手ブレ補正は必須ですね。)
ブログのネタにしようと思っていた企画が、本番直前に中止となってしまいましたので、今回は、この辺で終わりにします。。。
そうもいかないと思いますので、無理やり話を広げてみようと思います。
土砂災害の臭い
今回、山道を清掃していて、印象に残っているのは、一箇所だけ、不快な臭いがする場所があったことです。
そこだけ、木が少なくなり、明るくなるのですが、甘いような、酸っぱいような、少し不快な臭いがしました。
そこは、以前、地すべりがあった場所のようでした。(上記の動画だと23:40あたりです。)
後で調べて分かったのですが、土の腐ったような臭いも土砂災害のサインの一つのようですね。
また、大規模な土砂災害の場合は、石や木が激しくぶつかり合うため、何かが焼けたような焦げ臭い場合もあるようです。
日本の山の現状について
企画段階で調査したことを簡単にまとめておきます。
今回、登ろうとした山の管理を誰がしているのかを調べてみようとしたところ、福岡県庁のホームページにたどり着き、山の大半が、福岡県の植林計画区であることを知りました。
福岡県庁のホームページの植林計画の資料によると、現状の課題はこんな感じのようです。
- 木材の価格が安いため採算が取れない
- 林業就業者の3割が60歳以上(高齢化が進んでいる)
- 太陽光発電への関心が高まりメガソーラー設置のための伐採が増えた
先日、放送された「もののけ姫」に登場するタタラ製鉄は、エネルギーとして木を大量伐採した代表例です。
また、戦争で資材が枯渇した際に、木を大量に伐採したという歴史もあります。
そのためでしょうか。
「植林して森を守ろう」というイメージが強いですよね。
ただ、現在は、少し様子が違うようです。
- 木材があまり使われない。
- ↓
- 木材の価格が下がり採算が取れない。
- ↓
- 人材が増えないため、山が管理されずに放置される。
という負のサイクルに入っているようです。
山には雨による災害を緩和する機能もあるのですが、管理されずに放置された山というのは、土砂災害も発生しやすくなるようです。
土砂災害の多い日本では、山が持つ本来の機能を維持していくという選択肢しかないのですが、
木の使い道がないのなら、山にメガソーラーを設置して、エネルギーを作ったほうが効率がよいのではないか。
という考えになってしまうようですね。
エネルギーを作るために、山から木がなくなってしまっては、山を起点としたエコシステムも壊してしまうことになり、全く意味がありません。
(カーボンニュートラルには程遠いですね。)
長期ビジョンがなく、本当に必要なものに資金が集まりにくいという日本の特徴がよく出ていると思います。
このままいくと、カーボンニュートラルの話にも繋げられそうですが、今回は、ここまでにします。
