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2025.08.22
Salesforce のダッシュボードの機能 〜ダッシュボードを共有してみよう〜
こんにちは、クラウドソリューション部 カスタマーサクセスチームの坂井です。
今回は、ダッシュボードの共有について説明します。
更新ボタンと実行者の関係
レポートは、集計の更新のタイミングがリアルタイムですが、ダッシュボードの集計はリアルタイムではありません。
たとえば、ダッシュボード対象を入力するユーザーが100人いるとすると、
夕方とかだと、早ければ1分ごとにデータ更新されて、集計する時間によって、常に数字が変動します。
また、入力ミスに気づいて修正したりしても、常にデータが動きます。
たとえば、24時間常にデータが動くダッシュボードの場合、時間で常に変動するため、平等に同じ視点で見ることができません。
そこで、ダッシュボードには参照する時間を固定する概念があり、そのために「更新」ボタンが設けられています。
「更新」ボタンを押したタイミングで、データの集計ができますし、定期的に更新の設定をすることも可能です。

「更新」ボタンと、同じように、ダッシュボードの実行者でも、データの集計が変わります。
実行者のアクセス権で、自分が見ているダッシュボードと、他の人が見ているダッシュボードの集計が違うことが、発生します。実行者は下の画像の赤線部分です。
ダッシュボードは、参照するユーザーによって集計が異なるため、実行者という概念があることを理解しましょう。
ダッシュボードのアクセス権
ダッシュボードのアクセス権はレポートと複数の要素で構成され、複雑になっています。
ダッシュボードのアクセス権を決める要素には下記のような項目が存在します。
- ダッシュボードのフォルダのアクセス権
- ダッシュボードの実行者のアクセス権
・オブジェクトへのアクセス権
・レコードへの参照権限
・レポートフォルダのアクセス権
「レコードへの参照権限」については、過去の記事を参考にしていただけると幸いです。
「オブジェクトへのアクセス権」はプロファイルや権限セットによる、オブジェクト自体のアクセス権です。
「レポートフォルダのアクセス権」は、ダッシュボードのフォルダーと同じような設定ができ、レポートにも共有設定が存在します。
ダッシュボードのURLが開けるけど、一部のグラフがエラーになっている場合は、ダッシュボードの実行者のアクセス権によるものですので、ソースのレポートをダッシュボードを開けるか確認が必要です。自分はレポートは見れるけど、他のユーザーはレポートがみれないようなことはよくあり、原因を調べるには、代理ログインを使わない場合は、順番にアクセス権を確認するしかありません。
ダッシュボードの共有
ダッシュボードのフォルダのアクセス権を確認するには、ダッシュボードの任意のフォルダを選択します。
「▼」ボタンを展開して、「共有」をクリックします。
「フォルダーの共有」画面が表示されますので、こちらで、アクセス権を確認できます。
追加も、解除もこの画面で確認できます。
デフォルトがユーザーになっていますので、名前でユーザーを検索して、「共有」ボタンで追加できます。
「▼」ボタンで、ユーザー以外にも、ロールや公開グループなど共有先を切り替えることが可能です。公開グループで「すべての内部ユーザー」を選択したりできます。
こちらの設定で、ダッシュボードのフォルダにアクセスできたり、URLを共有することで、ダッシュボード共有することができるようになります。
ダッシュボードの登録
ダッシュボードの集計の値は常に動いています。
もし、ユーザーが100人いると仮定すると、新規のデータを入力したり、過去のデータを修正するタイミングがバラバラなので、レポートを開くたびに、値が変動すると思います。
ダッシュボードの実行者のように、時間も定点観測ができるように、「登録」という設定が存在します。「登録」を設定すると、ユーザーがログインしていなくても、指定した時間でダッシュボードが実行されます。
登録するためには、「登録」ボタンを押します。
「頻度」「曜日「時間」などを設定できます。
これで「保存」をクリックすると、「更新」ボタンを押さなくても、この時間でダッシュボードが更新されます。
また、「ダッシュボードが更新されたときに、メールで新しい結果を受信します。」
にチェックをいれて、「メール受信者の編集」をクリックすると、メールの送信先を設定できます。
メールの配信先に設定できるのは、ダッシュボードのフォルダのアクセス権を持っているユーザーになりますので、もし選択できないユーザーがいたら、フォルダの設定を変更しましょう。
メールの配信設定をすると、画面そのままではありませんが、ダッシュボードのダイジェストの画像が添付されたメールを受信できます。
【動画内容】(10分程度 ※音声が流れます)
- 画像とテキスト
- ダッシュボードの実行者
- ダッシュボードのアクセス権
- ダッシュボードの共有
- ダッシュボードの登録
まとめ
本文と重複しますが、ダッシュボードは、いろんなユーザーと共有することが前提になっているので、見る時間や見るユーザーで、バラバラの集計にならないように、定点観測できる仕様になっています。例えば、会議中にダッシュボードを開くたびに、集計が変わってしまうと、会議では使いにくくなってしまいます。
自分一人が見るダッシュボードなら、全く必要のない機能です。また、テストやパイロット版の作成など時点では、他のユーザーがどう見えるか確認しながら作ることができないため、ダッシュボードの公開時に、意図しないアクセス権関連のエラーが発生することが多いです。
また、レポートの感覚だと、データを入力するとレポートには反映されるのに、ダッシュボードには反映されないということが、よくあります。
ダッシュボードを共有する場合には、これらの知識が欠かせません。ぜひ参考にしていただけると幸いです。