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2021.05.10

男性社員の1年間の育児休業取得【サンビット初!】

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こんにちは。クラウドソリューション部の古川です。

業務内容は、 Salesforce のエンジニアとして営業支援システムの開発を行っています。
新型コロナ感染症の流行を受けて、サンビットではリモートワークを積極的に取り入れていて
私も2020年3月からはリモートで作業しています。
もともと東京、名古屋のお客様とリモートでコンタクトを取っており
業務の進め方としては変化はありません。

さて、今年の2月に第二子が産まれたばかりで
現在は、家事&育児を本業としています。

サンビットの男性社員として初めて、育児休業を取得しました。
期間は1年間です。

今回は、育児休業中の生活などをお伝えできればと思います。

なぜ育児休業を取得したか

至ってシンプルな理由なのですが、
第一子のときは妻がメインで育児を行ったため、次は私の番というだけです。
我が家は、家事や育児にかけるトータルの時間を夫婦間でできるだけ均等にしたいと思っているので。

当時の私は入社数ヶ月で育児休業を取得するのは難しい状況だったことと
佐賀にUターンしたばかりで、妻は定職に就いていなかったこともあり、
まずは妻が育児に専念するのが自然だろう、という判断でした。

実際に仕事をしながら育児を体験してみると、噂に違わずかなり大変な日々でした。

家にいるときくらい家事や育児を手伝おうと意気込んでいましたが、
なかなかできていなかったと思います。

それどころか、仕事の疲れからか夜中は爆睡で
子供の泣き声に気が付きもしない始末です。

このような状況で第一子の育児が続いたわけですが、
落ち着いたところで振り返ると
妻に相当な大きな負担をかけてしまっていたと痛感しました。

もし第二子が出来た場合を想像して
そのときに決めたことが「一緒に育児を楽しむこと」でした。

ちなみに私が育児休業を取得しているので
「奥さんはもう働いているの?」とよく聞かれますが
妻も育児休業を取得しています。

妻の復帰は私より先になるかとは思いますが、
二人で育児を楽しみながら行うことが今回のそれぞれの育児休業の目的です。

保育園に預けるタイミングを1歳に設定しました

次に1年間という期間についてです。

もともと子供が一歳になったら保育園へ通わせる予定でしたので
最低でも1年間は面倒を見ないといけません。

今回は私がメインですので、1年間取得する選択肢以外はありませんでした。

妻が早めに仕事復帰し、私ももし数ヶ月で復帰してしまったら
一歳までの残りの期間は両親しか任せられる人はいません。

両親は幸い健康ですが、同じような大変な思いで子供を育て仕事も定年までがんばり
やっと得た自由な時間が今です。

たまに連れて行く分には親孝行になっても、毎日の世話をやらせるのは
かえって負担になるかなという考えです。

妻の実家が近ければ違った選択肢もあったかもしれませんが
距離的に頼れず、私の実家が近くにあるのですが
妻も気軽に頼ることは難しいと思います。

そもそも自分たちの子供なので、まずは自分たちで完結させようと思いました。
(イレギュラーなことが発生したときは頼っています)

期間についての考え方は様々だと思いますが、
自分が仕事しているときは、常に自分以外の誰かが子供の世話をしなければいけないことを念頭に置いて設定すべきだと
改めて考えさせられました。

今回私はたまたま1年取ることを決めていましたが、
自分以外の人がどれくらいの期間世話をできるかという観点で逆算して
調整しながら決めることも大事だと思います。

産後女性の体のダメージ

また、産後の女性の体はホルモンバランスが大きく崩れており
普段通り生活をしているように見えても、実は体の中は正常じゃないと言います。
これはいつ正常になるかというと
正確には授乳が終わった後や、1年後、とも言われています。

このような状態で、ただでさえ大変な家事育児を妻に任せてしまうと
産後うつを発症する原因にもなってしまいますし、大変大きな負担となります。

そのことを考慮すると、お互いの職場で育児休業を取れるかどうかの調整を行う前に
男性が一年育児を行うことは当然のような気もしました。

もちろん現実的にはそれだけでは語れず
仕事ももちろん大事ですし、金銭面の問題も出てきますが、
知っておくべき、検討すべきことの一つには思えます。

出産を経験した女性はもちろん知っていると思いますが、
男性は自分の体に起こることではないので
なかなか調べたり知識を得る機会、動機がないですよね。

私は恥ずかしながら第一子のときはなんとなく聞き流してしまっていて、
第二子のときにしっかりと勉強しました。

実際の生活について

現在、育児休業に入って2ヶ月が過ぎるところです。

本業の家事&育児についてですが、
今のところお陰様で順調に楽しみながらできています。

育児と聞くとまず思い浮かぶのが「大変」というイメージで
第一子のときも実際に大変でしたが、
今回は2人でやっているのでかなり余裕ができて
特に大変という思いはまだしていません。

家事はできるだけ均等にお互いが得意な方を分担しています。

育児の分担ですが、
基本的には月、水、金が妻、
火、木、日が私、
というように子供の面倒を見る曜日を明確に決めています。

逆に言うと、担当の曜日以外は担当の家事さえ終わっていれば外に遊びに行っても良いし、自分の好きなことをする時間としています。
我が家ではフリータイムと呼んでいます。
土曜日はその時次第です。

これは第一子のときからやっていました。

上記に加えて
夜間は主に私、午前中は妻の担当です。

仕事をしながらだと夜中に起きるのはかなり億劫になると思いますが、
午前中に仮眠を取れる前提であれば生活習慣を少しズラすだけなので
全く苦ではありません。
(学生のときから夜更かしは得意分野ですので。)

我が家はこのようなやり方で
家事、育児の押し付け合いのようなことは起こらないようにしています。

自分がぐっすり寝ているときに子供が泣いてしまったら、パートナーに「やってくれないかな~・・・」って思ってしまうのは当然ですよね。
また、育児と言っても子供の世話だけでなく出産内祝いに関すること、お宮参りのスケジュール調整や乳幼児健診、予防接種など
なかなか表には出てこない仕事もあるので実は結構忙しいものです。

特にお宮参りは、両親とのやり取りもあり、これを妻にすべて任せていたので悪いことをしたと思っています。

生活をしながらふと、仕事しながらだったらどうだっただろうとたまに考えています。
もちろん私がメインで育児をすることを前提に、です。

以前とは違い、リモートでの仕事ですし、育児休業をとらなくてもやっていけたのかも?と。

結論から言うと
「できないことはない」です。

ただし仕事も育児も今まで通りのパフォーマンスを出すことは不可能で
どちらも余裕がなく中途半端になってしまいそうです。

例えば決められた時間からの打ち合わせは約束できませんし、
子供にミルクをあげるだけでも1時間近く作業が中断してしまいます。

おそらく業務の作業時間は半分ほどしか取れないのではないかと。

もしかしたらそれ以下になる可能性もありますし、
納期がシビアな作業を請け負うことはできません。

そんな都合のよい作業があるかもわからない、作業を振る側にも負担を負わせるといった状況で
そこまでして仕事と育児を両立させる意味はあるのかと考えます。

その点、今は育児に専念することで育児自体にも余裕が生まれて
快適な生活を送れています。

そもそも仕事と両立が「できないこともない」ことなので
専念したら余裕ができるのは当たり前です。

この余裕こそが育児をする上で大事なことであり、楽しむことにも繋がりました。

育児休業を取ることへの不安など

以前、厚労省の資料で男性が育児休業を取ら(れ)ない理由として
主に以下を挙げられていました。
併せて私の考え方をお伝えします。

そもそも自社に制度がない

育児休業の制度があることは知っていて、
社内規定を確認すると特に男女の記載はなかったため
男性も取れるかなと思いました。

取得できるような雰囲気ではない

もともと空気を読め(ま)ない性格が、功を奏しました。

チームに迷惑をかけるのではないか

大変迷惑はかけたと思っています。
ただ、それが最小限となる努力はしたつもりです。
しっかり余裕を持って上長に伝えること、引継ぎなどです。

そもそもメンバが欠けることは、育児休業に限ったことではありません。
メンバが欠ける可能性も想定してチームは管理されているべきです。
迷惑をかけるかも、という理由で休暇が取れないチームは健全ではないと思います。
(これは理想論であり、現場レベルでは実際にそのような運用が難しいことは重々承知です。)

復帰できるか不安

お客様との契約や、チーム体制にも依るかとは思いますが
どんな形であろうと復帰できると思っているので、その点に関しては特に不安はありません。

別のプロジェクトや別のグループということであれば少し話は違って
新しいことに挑戦する不安はでてきますが、これも育児休業に限った話ではないので
そうなったらがんばるしかないです。

出世できなくなる可能性がある

良かったです。全く興味ありません。

金銭面の不安

超大金持ちなので全く問題ありません。
と言いたいところですが、そういう訳にはいかず、
育児休業手当と貯金でギリギリなんとか、といった状況です。

育児休業手当ては、給料の67%(半年後は50%)もらえますし
税金もかからないので思っているほどは目減りしません。

足りない分を貯金で補っていく、という形ですが
金銭面のデメリットを負ってでも、貴重な時間を享受できているので
不安という不安はありません。

もちろん全く備えていなければ不安、というか生活できていなかったかもしれませんが。

育児休業に対する考え方

最後に、私の育児休業に対する考え方をお伝えします。
あくまで主観的な意見です。

私は35歳なのですが、この時期に妻と二人で1年間の育児休業を取得するということは
大変大きな意味を持ちます。

しっかりと育児に専念して、子供を育てるというのは大前提ですが
もっと家族と接する時間や趣味に費やす時間があってもよいと思っています。

30代が働き盛りと言われるように、なんとなく社会人になってから定年までしっかり働いて
定年後は自分の自由な時間を・・・といった風潮が根強く残っていると感じます。

しかし30歳の体力、タイミングでしかできないことは多々あり、
特に育児休業中の余裕を家族との時間や趣味に充てることは、良い使い方だと思いました。

毎週木曜日の娘のスイミングの見学に行けることも、休業中にしかできないことです(見学者の中に男性はほぼ見かけません)。

来年から娘は小学生になります。
小学生になると急激に友達と遊ぶ頻度は多くなり、
成長するにつれ、どんどん家族と過ごす時間は減っていくので
今のうちにいっぱい遊んであげたいと思っています。

また、旅行は常にハイシーズンに行かざるを得ない状況だったので、
この一年は平日に色々なところに家族で旅行もする予定です。

コロナの影響で移動は限られてしまいますが、できる範囲内で楽しみたいです。
金銭面のデメリットを負って得た貴重な余裕と家族との時間だと思っています。

会社とメンバに感謝

こうして1年の育児休業を頂き、2ヶ月を過ごした私ですが
大変充実した日々を送っています。

もしかして時間が余りすぎたらどうしよう、と思っていましたが
日によっては業務をこなしているときより時間が経つのを早く感じることもあるくらいです。

育児休業を取得したことを周囲に伝えると
9割以上の反応が「いい会社だねぇ」と言ってくれます。

サンビットは他の企業と比べ、フットワークが軽く
進んでいる会社だなと実感しました。

グループのメンバ、上長の理解もあって取得できた休業ですので
大変恵まれていると感じています。

このまま引き続き、育児休業中の生活を楽しみます。

もし男性の方で育児休業の取得を検討している方がいらっしゃいましたら
参考のひとつになればと思います。

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