BLOG
2020.08.03
こんなときだからこそ川柳で笑いに変えましょう
こんにちは、代表の中野です。
短歌ではなく、俳句でもなく、肩肘を張らない川柳が好きです。
新聞や雑誌の川柳コーナーなどがあるとついつい見入ってしまうのですが、
とりわけ好きなのが、皆さんご存知、第一生命主催のサラリーマン川柳(以下、サラ川)です。
1987年からスタートしていますので、かれこれ30年以上の歴史があります。
応募資格ですが、サラリーマン、主婦、老若男女問わず、誰でも参加できます。
内容も自由です。
仕事や日々の暮らしの中で感じた嬉しいこと、楽しいこと、辛いこと、悲しいことなど、なんでも構いません。
ただ一つの条件は、オリジナルの未発表作品であることです。
毎年9〜11月に応募受付され、結果発表は翌年の5月です。
まず第一生命社内で100句が選考され、最後はサラ川ファンの人気投票にてベスト10が決定されます。
プロ野球のオールスター戦同様、ファン投票という民意が反映されているのも人気の一つなのかもしれません。
ちなみに、今年5月に発表された、2019年(第33回)サラ川ベスト3は以下の通りです。

1位:我が家では 最強スクラム 妻・娘 (コラプシング)
→ そういえば昨年の流行語大賞は「ONE TEAM」でした。
2位:パプリカを 食べない我が子が 踊ってる (一歳毎日パプリカビデオ)
→ 紅白にも出場しましたね。
3位:話聞け! スマホいじるな! 「メモですが」 (オジサン)
→ 世代による習慣の違いも理解しないといけません。
2019年秋口の応募なので、まだコロナネタは入っていません。
歴代の膨大な入賞作品の中から、一サラ川ファンとして、個人的にベスト20を選んでみました。
まだ寝てる 帰ってきたら もう寝てる (遠くの我家):1991年
→ 在宅勤務が主流になれば、こんな句はなくなるかも。
耐えてきた そういう妻に 耐えてきた (マスオ):1993年
→ お互い様ということで。
ピアスまで はずしてはかる 体重計 (乙女の祈り):1997年
→ いじらしいです。
ブリはいい! 生きてるだけで 出世する (アトムの息子):1998年
→ 個人的には第1位です。
プロポーズ あの日にかえって ことわりたい (恐妻男):1999年
→ タイムマシンにはこういったニーズもあるんですね。
続柄 あわてて「妻」を 「毒」と書き (いじめられ夫):2000年
→ さらにいじめられなかったか心配です。
タバコより 体に悪い 妻のグチ (小心亭主):2002年
→ 女性の愚痴を聞いてあげるのは男性の義務です。
本物の ビール買ったら 妻激怒 (発泡美人):2002年
→ 確かに当時の発泡酒はあまり美味しくありませんでした。
妻の声 昔ときめき 今動悸 (紙風船):2003年
→ いつ頃から変化したのか気になります。
「前向きで」 駐車場にも 励まされ (プラス思考):2003年
→ 何事もプラス思考は大事です。
「課長いる?」 返ったこたえは 「いりません!」 (ごもっとも):2003年
→ くれぐれも不用品扱いされたくないですね。
オレオレに 亭主と知りつつ 電話切る (反抗妻):2004年
→ きっと詐欺にもかからないでしょう。
このオレに あたたかいのは 便座だけ (宝夢卵):2006年
→ 暖かい便座があるだけでも感謝しましょう。
円満は 見ざる言わざる 逆らわず (ソクラテス):2007年
→ さすが哲人、達観の域!
「先を読め!」 言った先輩 リストラに (山悦):2009年
→ 混迷の時代ですから。
何気ない 暮らしが 何より宝物 (考えボーイ):2011年
→ 東日本大震災が発生した年です。
うちの嫁 後ろ姿は フナッシー (政権はママのもの):2013年
→ 今も活躍されているのでしょうか?
退職金 もらった瞬間 妻ドローン (元自衛官):2015年
→ せつなすぎます。
ゆとりでしょ? そういうあなたは バブルでしょ? (なおまる御前):2016年
→ ゆとり派が増えて、力関係が逆転するのも時間の問題です。
「ちがうだろ!」 妻がいうなら そうだろう (そら):2017年
→ すっかり洗脳されてます。
やっと縁 切れた上司が 再雇用 (アカエタカ):2018年
→ 束の間の平穏でしたね。
なんといってもサラ川の良さは、
共感性の高い悲哀をわかりやすい言葉で笑いに転換するところです。
新型コロナで景気が低迷し、明るい話題に乏しい今だからこそ、
ユーモアや言葉を選ぶセンスに磨きをかけたいものです。
・・・
ということで、これまでは読者として楽しむだけだったのですが、
一念発起し、今年は応募にチャレンジしようと思っています。
今年の時事ネタは、新型コロナ、テレワーク、ステイホーム、ZOOM飲み会、
オリンピック延期、無観客試合、あたりでしょうか。
手始めとしていくつか考えてみました。
- コロナ禍で 太ったことに しときましょう (元祖ぽっちゃり)
- テレワーク あぶり出された 夫婦仲 (離婚予備軍)
- 通勤は よいフィットネスと 気づかされ (三日坊主)
- Web会議 背景画面に でるセンス (見栄晴)
- ステイホーム 自身の人生 かえりみる (リ・スタート)
- コンサルも 染後経済 見通せず (不透明)
うーん、イマイチですね・・。
今年の応募まで時間がありますので、もう少し練ってみます!