2022.04.04
代表の中野です。
コロナ禍による巣ごもりを機に、家にある本を大量に断捨離しています。
古めのビジネス本はその筆頭候補ですが、捨てるにしのびない本がいくつかあります。
そのうちの一つが、「人前でうまく話せる本」です。
この本はさかのぼること30年以上前、新卒で社会人になった年に購入した本です。

昔も今も、スピーチが苦手です。
というよりも、スピーチ以前にそもそも人前に出るのがおっくうで仕方ありません。
修学旅行や卒業アルバムの団体写真も、その存在を押し隠すかごとく、後方列の一番端っこで背をかがめ潜めるような感じです。
めだたぬように、はしゃがぬように。
河島英五の「時代遅れ」ばりになんとか学生時代は切り抜けたものの、社会人になって簡単にやり過ごせない分厚い壁が現れました。
「朝礼スピーチ」です。
新卒入社した当時の会社では、年に1~2回、スピーチ当番が回ってきます。
病欠と偽っても、翌週に繰り上げられるだけです。
影のようにつきまとうスピーチ当番から免れるすべはありません。
スピーチがあまりに苦痛で、いっそのこと会社を辞めることも考えたのですが、
前職の退職理由を聞かれたときに「朝礼スピーチが嫌だったもので、、、」と正直に言って採用してくれそうな会社がそうそうあるとも思えません。
この困難に対処すべく、数あるノウハウ本から選んだのが、この「人前でうまく話せる本」でした。
久しぶりにこの本を手に取ると、淡く、せつない、そしてなんとか壁を乗り越えようともがいていた日々がよみがえります。
表紙をめくると、ダイジェストというべき「人前でうまく話せるための原則」が目に飛び込んできます。
昭和58年の初版からおよそ半世紀ほど経つようなシロモノですが、いまでも十分通用するであろうスピーチの要点が記されています。
スピーチがらみのエピソードで忘れらない方が、90年代の税制改革など経済政策の指南役として活躍された経済学者の加藤寛氏(2013年2月逝去)です。
コメンテーターとしてTVにもよく出演されていましたので、パーティーや会合で司会者から急きょスピーチを求められることもあったそうですが、そのたびに丁重にお断りしたそうです。
その理由は、「準備してないスピーチは緊張して話せない」からだったそうです。
舌鋒鋭い論客ぶりとのあまりのギャップに驚きました。
それと同時に、人前で話すスピーチはそれほど難しいものであって、それなりに準備、練習しないとうまくできるはずがない、と妙に安心、納得した記憶があります。
私自身も、失敗したスピーチの共通点は「準備不足」の一点につきる気がします。
事前準備はもちろんのこと、改めて「人前でうまく話せる本」をじっくり読み返し、初心に帰ってスピーチの改善に取り組みたいと思った次第です。
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