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2025.04.07
今さらながら『論語』の学びについて
代表の中野です。
この年になっても、学ぶことが多いことを日々思い知らされています。
毎朝の習慣として「素読(そどく)」を行っているのですが、今年から新たに『論語』を取り入れました。
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『論語』は、孔子とその弟子たちの言行を記録した古典です。
『論語』は、「学而(がくじ)」「為政(いせい)」「八佾(はちいつ)」「里仁(りじん)」など、20篇で構成されており、全体で499の章句があります。
各篇には明確なテーマは設定されていませんが、篇ごとに登場する人物や話題にはある程度の傾向があります。

現在、素読に使用している書籍は以下の2冊です。
『論語 一日一言』
(伊與田覺 著)

『一日一語 はじめて読む人の論語入門365』
(安岡定子 著)

これらの本では、一年365日、毎日1つの章句が紹介されており、それぞれに簡潔な解説が添えられています。
「一日一章句」というペースとボリュームは、忙しい朝にちょうどよく、仕事前の頭に新しい刺激を与えてくれます。
また、2500年前に書かれたとは思えないほど、現代社会にも通じる教えが詰まっていることに、日々驚かされています。
まだほんの一部しか暗記できていない段階ではありますが、特に印象に残った章句を3つご紹介します。
「故(ふる)きをたずねて新しきを知れば、以って師となるべし」
過去の出来事や先人の教えを学ぶことで、新しい発見やアプローチにつながり、それができれば人を導く存在になれる――という意味です。
とても有名な章句の一つです。
生成AIのような先進技術も、過去の知見とのつながりを見つけられれば、より深い理解につながるかもしれません。
「衆之(しゅうこれ)を悪(にく)むも必ず察す。衆これを好むも必ず察す。」
多くの人が嫌っているからといって、それをそのまま信じるのではなく、必ず自分の目でよく観察すること。
また、逆に多くの人が良いと言っていても、鵜呑みにせず自分で確かめる必要がある――という意味です。
フェイクニュースや切り取り報道が溢れる現代において、常に「自分の頭で考える習慣」を身につけたいと改めて感じます。
「之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」
物事を「知っている」人よりも、それを「好きな」人の方が理解が深く、
さらに「楽しんでいる」人は、より高い成果を上げることができる――という意味です。
4月から新年度が始まりました。
今年の弊社のスローガンは「変化を楽しむ」です。
人間は本来、変化を嫌い、安定を求める生き物だと言われています。
私自身も『論語』の学びを続けながら、仕事の進め方や考え方を柔軟に見直し、
「変化を好み、変化を楽しむ」姿勢をこれからも大切にしていきたいと思います。