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2020.03.19
こんな時期なので、率先して在宅ワークやってみた。準備〜メリット、デメリットと課題
こんにちは、クラウドソリューショングループでグループマネージャーをしている西川です。
当社では新型コロナウイルス感染拡大防止の為、3月から時差出勤、在宅ワークを推奨しておりますが、当グループでも業務の契約上問題無いメンバーから積極的に在宅ワークを取り入れる事にしました。

在宅ワークを開始するにあたり、まずは「何が障害となるのか?」を洗い出しました。
分類すると
- パソコンなどのハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなどの「環境」
- 勤務時間の付け方や在宅を行う場合の申請方法などの「ルール」
- 報連相、マネジメント、セキュリティの「管理」
の大きく3つに分類されます。
環境やセキュリティで障害となるのが、
「自宅からどのように業務ファイルにアクセスさせるか?」です。
多くの企業がファイルサーバーを利用されていると思いますが、当社でもファイルサーバとクラウドのストレージ (box 、GoogleDrive )を併用しており、ファイルサーバは社内ネットワーク外から接続出来ないようになっています。接続出来ないからといって、PCやUSBに業務ファイルをダウンロードして持ち帰るなど以ての外です。
幸い当グループの業務ファイルは、ほぼすべてboxで管理している為問題ありません。
PCは社用のノートPCを利用し、ネットワークも自宅にあれば問題なく作業ができそうです。
あとはルールは簡単な決め事だけ行い、不都合があったら都度改善する事にしました。
今回の対応はスピード重視です。準備に時間が掛かり、新型コロナウイルス感染リスクを軽減できなければ意味が無いので、「運用し(走り)ながら考える」の精神です。
在宅ワークの採用は各グループに一任されていたので、在宅ワークを認める決定から、実際に開始するまで僅か1日で準備を行いました。
管理面に関しては、メンバー全員に「この制度は性善説でないと成り立たない。皆を信じてますよ。」と送り出しました。
参考までに在宅ワークで使用しているツールをご紹介します。
Salesforce(顧客管理、営業支援、問合せ管理、活動管理)
顧客情報を軸に、すべての情報をここに集約しているので、これが無いと仕事になりませ ん。Chatter という社内SNSで業務に関するコミュニケーションを取っています。
box(ファイル管理)
業務ファイルはすべて box で管理しています。Salesforce とも連携しており、在宅ワークでは必須のソリューションです。
チームスピリット(勤怠、経費精算)
出勤、退勤時間の管理や、休暇の申請、経費精算の承認申請などもすべて電子化しているので自宅からでも申請できます。
その他
- G-suite(Web会議、Gmail、googleカレンダーなど)
- EvernoteBusiness(議事録やメモ)
- GitLab/AWS(開発)
- Redmine/AWS(プロジェクト管理)
- Office365(Excel,Word,PowerPoint)
こう書き出してみると、在宅ワーク用に特別に用意したというより、通常会社で利用しているものが、すべて自宅でも使えているというだけですね。
自分は以前から、外出が多い職種の為テレワークを行っていたので違和感はありませんが、
在宅ワークから2週間が経過したタイミングでメンバーにメリット、デメリット、課題についてヒアリングをしてみました。

メリット
一番多かったのが、「通勤時間が無い」です。
通勤時の混雑した公共交通機関を利用しなくて良いですし、朝と夕方の時間が有効に使えます。混雑を避ける事が出来るので感染症対策には有効で、貴重なマスクも節約出来ます。
完全に在宅ワークが定着すれば交通費の削減や、オフィスを縮小し家賃を減らすような事も考えられると思います。
他には
- 好きな音楽を聞きながら、快適な温度で、自宅という安心感で「リラックス出来きる」
- 来客、電話が無い事で作業中断がなく「集中できる」
など概ね好評です。
デメリット
「作業環境が整っていない」
急にスタートした為自宅の作業環境をデメリットと上げる意見がありました。
- 自室に暖房設備がなく、急遽用意した
- モニターがなく、ノートPCの画面だけでは厳しい。
- 作業用の机と椅子が無い
など
私も以前から椅子が欲しいと思っていたので、これを機に新調しました。
「ON/OFFの切替えが難しい」
自宅で業務とプライベートをどのように線引するか、学校も休校しており小さなお子様がいらっしゃるご家庭や、仕事着に着替えて出勤しない事で気持ちの切替えなどが難しいなどがあがりました。
他には通勤時間が無くなったメリットはある反面、今まで通勤時間を利用して「勉強したりゲームをする時間がなくなった」、歩かなくなる事での「運動不足になる」をデメリットに挙げたメンバーもいました。
課題
短い期間ですが、見えてきた課題としては
- 安心して在宅ワークができる制度設計が必要
- 時間の管理、仕事の成果や評価をどうおこなうべきか?
- ハード、ソフトなどの物理環境だけでなく作業環境、家庭環境への配慮
- 遠隔での細かい作業指示や、マネジメントをどのようにするか?
- 客先訪問、来社対応をどうするか?(Web会議で良い場合とそうでない場合がある)
- 客先との電話対応(私物携帯)の問題
- 通常出勤者の負担(掃除当番、電話対応等)をどう軽減するか?
- 出社しないと出来ない作業(書類の決裁、押印など)の業務プロセスの見直し
が挙げられます。
実際に在宅勤務を行って見えてきた課題なので、色々と思案し完璧な準備の為になかなか進まないよりも、まずは率先してやってみて良かったと思います。
今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止の施策の一環ですが、日本は災害が多い国なのでBCP(事業継続計画)としても企業が検討すべき内容だと思います。
同様に在宅ワークを検討中の方は、まずトライアル的に始められる事をオススメします。
環境構築などお手伝い出来る事があればご支援致しますよ。
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