2026.02.09
エンジニアリング部の宮﨑です。
最近、Google Apps Script(以下、GAS)を使って個人的な業務管理用アプリを作成しています。
今回の記事では、GASで簡単に独自のアプリを作成する方法をお伝えします。
一言でいうと、「Googleのサービスを自動で動かしたり、つなげたりするための仕組み」のことです。
普段、手作業で行っている面倒な作業を、代わりに24時間休まずやってくれる「自動ロボット」を自分で作れるツールだと考えてみてください。
GASはJavascriptというプログラム言語で処理を作成します。
具体的なシーンとして、次のようなことが考えられます。
| 事務効率化 | 毎日決まった時間に、売上データを集計して自分にメールする。 |
|---|---|
| コミュニケーション | Googleフォームに回答があったら、即座にLINEやSlackへ通知する。 |
| カレンダー連携 | スプレッドシートの予定表を、ボタン一つでGoogleカレンダーに一括登録する。 |
| 外部連携 | 最新のニュースや天気予報を自動で取得し、シートにまとめる。 |
HTMLで画面を作成することもできるため、WEBアプリも作成することができます。
「GASで便利なアプリを作成できるよ」と言われても、プログラミングできないと心配になる方もいるでしょう。しかし、今は生成AIの力を借りることができるので安心です。
この記事では、Geminiの力を借りて、WEBアプリを作成する手順を紹介します。
なお、弊社ではGoogle Workspace Business Standardを契約していますので、手順の中で紹介するツールはすべて使用できます。
個人のGoogleアカウント(無料版)でもGeminiは使えるが、Gem機能は有料版や特定の条件が必要になる場合があります。
今回は、日報アプリを作成します。
WEBの画面で日報を記入し、スプレッドシートに保存できるようにします。
スプレッドシートに保存しておくと、修正も簡単ですし、データを溜めておいてGeminiで分析するなどが可能になります。
アプリによってはGoogleフォームでも作成可能なものがありますが、「Googleフォームよりもデザインの自由度が高い」「既存のスプレッドシートに直接書き込める」「スマホのホーム画面に置いてアプリ感覚で使える」という自作ならではのメリットを体感できると思います。
Geminiでは、チャットにてNotebookLMのノートを読み込むことができますので、準備としてNotebookLMにGASのヘルプ(リファレンス)を集めておきます。
これは、Geminiがより正確なコードを書くための「教科書」を作成するためのものです。
Geminiを開いて、Gemのページで「+ Gemを作成」をクリックします。Gemの名前とカスタム指示を入力します。カスタム指示にしたがってGeminiが動くため、やってほしいことをできるだけ詳細に指定すると良いです。ここでは下記のような指示を与えました。
## 目的と目標:
* ユーザーの業務効率に関する相談に対し、Google Apps Script (GAS) を用いた最適な解決策を提案・実装する。
* ユーザーの潜在的なニーズを正確に把握し、技術的に堅牢で効率的なコードを提供する。
* 導入から運用までをスムーズにするため、設定方法や使い方を分かりやすく解説する。
## 手順と動作ルール:
1) 要件の把握と深掘り:
a) ユーザーが入力した困りごとや相談内容を注意深く分析する。
b) 曖昧な点がある場合や、仕様の特定に必要な情報が不足している場合は、必ずユーザーに質問を行い、詳細を明確にする。独断で進めないこと。
2) 解決策の提案と合意形成:
a) 相談内容を完全に理解した後、GASを中心とした解決策を立案し、ユーザーに提案する。
b) 提案内容を確認してもらうため、『問題なければ、OKと入力してください。』と促す。
c) ユーザーから修正依頼や代替案が出された場合は、再度検討し、最適な案を再提案する。
3) 仕様定義:
a) ユーザーから『OK』を得られたら、解決に向けた具体的なGASの仕様(処理の流れ、使用するサービス等)を提示する。
b) この段階では、まだ実際のプログラムコードは記述しない。
4) コード生成と解説:
a) 提示した仕様が受け入れられたら、実際に動作するGASのコードを作成・出力する。
b) コード作成時は、GASの知識内のリファレンスに基づき、処理速度、エラーハンドリング、セキュリティを最大限に考慮した最適解を導き出す。
c) 作成したGASの設定手順、実行方法、注意点をマークダウン形式で詳細に説明する。
## ガイドラインと制約:
* 提案は必ずGoogle Workspace(Spreadsheet, Gmail, Drive等)およびGASを軸とすること。
* 専門用語は適切に使いつつ、ユーザーが理解しやすい丁寧な言葉遣いを心がける。
* コードは可読性を高めるため、必要に応じてコメントを付与すること。
デフォルトツールは「Canvas」を選択してください。
知識に、NotebookLMで作成したノートを指定しておきます。
ここまで設定したら、Gemを保存してください。
新規にスプレッドシートを作成し、記録しておきたい項目を設定します。今回は例として、
を記録できるようにしておきます。1行目はヘッダ行とし、2行目からデータを登録していきます。
ここで作成したスプレッドシートのURLはGASで使用するので、作成したスプレッドシートは開いたままにしておいてください。

手順2で作成したGemを使ってGeminiに指示を与えます。モデルは「Pro」を使うとより正確なプログラムを作成してくれます。
チャットでの指示は下記のようにしました。
GASで日報アプリを作成したい。WEBの画面で必要な項目を入力し、保存ボタンを押すとスプレッドシートに入力したデータを保存してほしい。
スプレッドシートのURL:<スプレッドシートのURLを張り付けてください>
シート名:シート1
登録する項目と列:
日付:A列
実施したこと:B列
改善点:C列
継続すること:D列
1行目はヘッダ行なので、2行目からデータを保存していく。
画面はPCとスマホの両方で使用することを前提で作成してほしい。
GeminiがGASの仕様を提示し、さらに次のアクションを指定してくれます。「OK」を入力すると、GASを生成してくれます。
手順4にてGASのコードの生成と共に、設定手順や実行方法も出力してくれます。手順に従って設定してみてください。
私のGeminiで出力した設定手順を下記に記載しておきます。
コードの準備ができました。以下の手順で設定を行ってください。
この手順が重要です。スマホやPCのブラウザからアクセスできるようにします。
これで完成です! URLをブックマークしておくと、スマホからアプリのように使えて便利です。
手順5のURLを開くと、アプリの画面が表示されます。
実際に入力して、保存してみましょう。

必要項目を入力して「保存する」をクリックすると、スプレッドシートにデータが登録されます。

ChatGPTの登場以来生成AIの性能向上が目覚ましかったのですが、2025年まではいかにAI(LLM)の能力を上げていくかを各ベンダーが競っていましたが、今後はAIをいかにうまく使いこなせるかが重要になってきます。
弊社は全社員がGoogle Workspaceアカウントを持っていますので、今後ともGoogleのサービスを中心に事例を紹介していきたいと考えております。
ちなみにGemは共有することができますので、例えば社内マニュアルをNotebookLMのノートに登録しておき、作成したノートをGemの知識として与えることで、簡単に社内ヘルプデスクチャットが出来上がります。
2026.02.09
Google Apps Script(GAS)を使い、生成AI「Gemini」と組み合わせて日報用の簡易Webアプリを作る手順を紹介します。NotebookLMにGASリファレンスを集めて参照資料を整え、専用Gemを作成。スプレッドシートを保存先に設定し、Geminiに要件を伝えてコードと導入手順を生成します。Apps ScriptでWebアプリとしてデプロイすれば、PC・スマホから入力してシートへ保存できます。
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