2023.07.03
代表の中野です。
あの感動が再び蘇りました。
先月まで上映されていた映画「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」です。
2023年3月、熱戦に次ぐ熱戦を繰り広げ、「マンガか!」と言いたくなるような劇的なラストシーンにより、世界一の栄冠を勝ち取ったWBCのドキュメンタリーです。
代表選手の選考会議から、大会直前に行われた宮崎合宿、本大会ベンチやロッカーでの様子、選手の苦悩、葛藤、優勝の歓喜の瞬間まで、長期間にわたり完全密着したチーム専属カメラだからこそ撮影できた貴重な映像の数々が紹介されます。

決勝リーグの、準決勝メキシコ戦、アメリカとの決勝試合。
結果が分かっているにもかかわらず、映画館のシートで手に汗握り、ドキドキ緊張してしまう自分がいました。
この映画を視て、私なりの気づきをリストアップしてみました。
今回の侍ジャパンは、WBC史上初のキャプテン不在のチームです。選手一人一人がやるべき仕事を自覚し専念するチーム。キャプテン不在は裏を返せば「全員がリーダー」ということです。自律した「プロ集団」だからこそなせる業です。
ダルビッシュのリーダーシップが光っていました。大声を出して、肩を組み、気合を入れるような、昭和型のリーダーシップとは一線を画します。
若手選手の悩みに耳を傾け、自身の知識や苦労して得たであろう技術さえ惜しみなく丁寧に教える。そしてそれを実践できた時にはしっかり褒める。
広島の栗林選手が腰の張りにより一次リーグでチーム離脱を発表した際、
「よし、(離脱する栗林と一緒に)全員で写真を撮ろう!」と皆に声をかけるシーンは泣けました。
守備が終わった直後、ベンチ裏で大谷投手・甲斐保守のバッテリーの会話が撮影されています。
対戦成績やデータが少ないWBCだからこそ、選手が現場で感じた肌感覚による仮説、検証の積み重ねが、勝敗を分ける重要なプロセスであることが理解できます。
ビジネスでもスポーツでも、仮説、検証は重要です。
なんといってもこの素晴らしいチームを作りあげた監督の手腕抜きにして語れないでしょう。
映画の中で、宇田川、宮城の活躍をオーバーに褒めるシーン。
ピンチでマウンドに送り込んだ山本投手には「辛いシーンで送り込んで済まない」とお詫びに近い言葉をかけるシーン。
「そこまで気を使わなくても・・・」と思ってしまうほどです。
栗山監督はプロ野球選手としては、病気や体調の問題もあってWBCに招集された選手ほどの成績は残せていません。
輝かしい栄光や変なプライドがなかったからこそ、監督の権威に驕ることなく、招集した選手を心から尊重し、宝物のように扱うことが出来たのではないかと推測します。
ダルビッシュのようなリーダーを徹底的に信頼し、現場を任せ、気持ちよくプレーできる環境作りに徹する。
これからの組織トップやリーダーシップのあり方を教えられました。
2021年の東京五輪の金メダルに続き、WBCでも世界一に輝いた日本のプロ野球。
かたや失われた30年の間に、時価総額ランキングで世界に大きく引き離された日本。
日本の経済界も「プロスポーツのチームマネジメントにもっと学びなさい!」と示唆されたような気になりました。
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