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2017.11.13

Step by Step~103キロの道も1歩から~

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橘湾岸スーパーマラニック 秋のステージ走行記

こんにちは、常務取締役で、管理部門とロボット部門のマネージャーをやってる坂元です。4年前から流行に流され、マラソンをやってます。もちろん、仕事もそこそこに、やってます(笑)

唐突ですが、「マラニック」という言葉を知ってますか?

「マラソン」+「ピクニック」の事で、マラソンしながら、景色や観光名所を楽しみましょう!というものです。
最近は、各地でこの名の付いたレースが開催されていて、どこかの大会にいつかは参加してみたいな、と思っていました。
ですが、「マラニック」という楽しそうな言葉とは裏腹に、大半の大会が、フルマラソンの距離(42.195キロ)を超える「ウルトラマラソン」。
そのハードさを想像すると、少し及び腰でした。しかし、今年は一念発起して、2017.11.4 に開催された、橘湾岸スーパーマラニックのP部門(103キロ)にエントリーしました。(夜中に、勢いでポチっとしたので、翌日、ちょっとやっちまった感がありましたが・・)

「橘湾岸スーパーマラニック」って?

長崎の南側の海沿いを走るコースで、春と秋に開催されます。
僕が参加をしたのは、秋の大会で、273キロのW部門と、103キロのP部門の2部門があり、P部門の方に参加しました。
P部門でも、十分変態な(笑)ランナーが集まるのですが、W部門になると、もう、常人には理解できない人たちばかりです。
※W部門は、最低でもP部門の完走実績がないと、参加資格がもらえません。あっても、今は走ろうとは思いませんが(笑)

コース紹介(P部門)

長崎の小浜温泉を11月4日の午前0時にスタートし、6箇所あるチェックポイントを、制限時間までに、事前に配布されたスタンプカード(写真撮り忘れた~!)にパンチで穴を開けていきながらゴールを目指します。
チェックポイントと制限時間は、

  • 原城エイド関門     30km地点  4日05時00分
  • 島原城エイド関門    57km地点 4日10時00分
  • 深江運動場エイド   72km地点  4日12時40分
  • 俵石展望所エイド関門  80km地点 4日14時00分
  • 雲仙温泉エイド関門   87km地点 4日15時00分
  • 小浜木場エイド(最終関門)96km地点 4日16時10分

途中、エイド(給水や給食が取れる休憩所)が点在していて、おかゆやトマトゼリー、カステラ、杏仁豆腐など、長崎ならではの食べ物のたくさんありました。

また、島原半島は世界ジオパークとしても有名で、平成新山や雲仙地獄、山から見下ろす橘湾や島原湾も絶景でした。

走りっぷり

スタートは午前0時。当然真っ暗なので、ヘッドライト、反射板、背中でチカチカするやつ+防寒対策万全で臨みました。
とにかく100キロ以上を走るなんて想像もつかなかったので、景色が良くわからない夜間は、とにかく歩かず走りきろう、という気持ちでいました

。スタートして10キロくらいは、まだ他のランナーもたくさん近くにいたのですが、そこから徐々に間隔が開き始め、15キロくらいから(結局ゴールまで・・)一人旅。
はるか前方に見えるランナーの明かりを追いかけながらの走りでした。
音楽もなく(ヘッドホンをしていると危ない)、自分の足音と息遣いを聞きながら、でしたが、不思議と心細いとか、怖い、とかはなかったです。

島原市に入るあたりで夜明けを迎えましたが、とにかく寒い!じっとしていると汗が冷えて、きつかったです。
この頃から、徐々に脚にも疲労が出始め、「まだ半分も来てないのね・・」と若干弱気に。

それでも、時々声を掛け合うランナーと、エイドのボランティアさん、また、家族に書いてもらったゼッケンのメッセージを見ながら、完走後の絶景を見るために、とにかく一歩ずつ、とつぶやきながら走ってました。

島原城のチェックポイントを過ぎて、武家屋敷の街並みを楽しんだのも束の間、後半の超絶アップダウンが始まりました。
しばらくはだらだらとした登りだったので、「何とかなるかな~」と思っていたのですが、眉山ロードの入り口で、愕然。
スタート前にラン友さんから聞かされていた「あれ、人の走るところやないよ。」の意味を理解しました・・。
正直言って、走れません。
走っても歩いても、ほとんど変わりません。
ひたすら、早歩き。唯一の救いは、天気が良くて、景色が良かったこと。
「結構楽しいじゃん」と自分に言い聞かせながら、歩く、歩く、歩く~っ。
でも心の中で、「今からフルマラソンの距離を走るのか~、しかもこの登り・・」とぼやき声も聞こえてきます・・。

7~8キロほど歩くと、ようやく峠に。
やっと下りだ~、と思ったのですが、喜びも束の間、「膝が痛い~」。
あれだけ登りがきついのだから、下りもきついのは当たり前。
走りたくないのに走らされ、膝の痛みと格闘しながらなんとか平成新山エイドに到着。
途中下り階段があったのですが、あまりの膝の痛さに「アチャ、ウォァチャッ」とブルースリー状態。
杏仁豆腐を食べながら、とにかくストレッチ、ストレッチ。
痛みも随分治まって、そこそこ快調なペースで下りきりました。
「ヤマ場は越えた~」と思っていたら、実はもっときつい登りが待っていました。
(スタート前にコースマップを見ていたのですが、高低差までは見てなかったので、あいたた、って感じでしたが、知らぬが仏。かえって知らない方が良かったと思います・・。)

気を取り直し、雲仙地獄を目指して、また登り。「一歩ずつ」とぶつぶつ呟きながら早歩き。ちょっと怖い人だったかも(笑)

雲仙地獄チェックポイントでは、他の観光客に混じって、地獄の景色を堪能。
「これまで走ってきたアップダウンの方が、よっぽど地獄じゃん」と自分に突っ込みながらエイドに到着。

ここで、ラン友のネギ下さんと合流。
ネギ下さんは今回2回目の参加で、「この時間でここまで来てたら、もう絶対大丈夫よ!後は下りしかないから。」との言葉に、気持ちだけ大復活。
一緒に写真を撮らせてもらって、先に出発。

さぁ、後は楽なんだろうな、と思った矢先、言葉を失う光景が。

さすが、橘湾岸スーパーマラニック。
期待を裏切りません。
87キロ走ってきたこの脚に、まさかのトレイルコース。
もう笑うしかありませんでした。
とにかく、こけて怪我しないよう、慎重に慎重に。
意外と早くトレイルコースは終わり、あとはロードで下り、下り。
最終チェックポイントも目前まで近づいてきました。

このレース、最終チェックポイントに制限時間内にたどり着けば、17:00までにゴールできなくても完走と認めてもらえるので、16:10までに最終チェックポイントに入ることがひとつの目標なのですが、自分の中で、「やっぱ17:00までにゴールせんと、なんか後悔するかも」という気持ちが湧き上がり、走れるだけ走ってやれ~、という感じで、そこから5キロほど、半べそで走りました。

最終チェックポイントもスタンプだけ押して、速攻通過。(この辺は、もう、写真を撮る余裕もなかったですね・・)とにかく17:00ゴール、それだけを考えて一歩ずつ、一歩ずつ、と呟きながら走り(ほとんど歩き)ました。

そして、あと2キロの看板を目にした時、ようやくほっとした気持ちと達成感がこみ上げ、「頑張った~」とひたすら頭の中で呟いてました。
そしてゴール。ラン友さんのサプライズお出迎えや、ゴールテープ記念撮影など、ただただ達成感だけの、人生の絶景を見ることができました!!

最終結果

ゴールタイム、16時間27分44秒。本当によく頑張りました。

どんなに長い道のりでも、どんなにきつい登りでも、一歩一歩、Step by stepで前に進めばいつかはたどり着く。
でも、頑張り続けることができるのは、いろんな方の応援やサポートがあったからだと、強く思います。

自分は、頑張れる人間にも、頑張る人を応援できる人間にもなりたいなぁ、と感じた、大人の遠足でした(笑)

筆者プロフィール

坂元 朗(さかもと あきら)

常務取締役兼管理グループマネージャー(兼ロボティクス&メカトロニクスグループマネージャー)

総務や経理、採用など、バックオフィスの仕事と、ロボットを活用した生産設備を提案・製造・設置する部門のマネジメント+ちょっとだけ営業をしています。

マラソンを始めたのは4年前。健康診断の結果があまりにひどく、管理グループのマネージャーとしていかがなものか、と思い、走り始めたのがきっかけです。
はじめは1キロも走ると吐きそうになるくらいしんどかったのですが、3ヶ月もすると距離も走れるようになり、だんだん楽しくなってきました。
そんなときに出会ったのが、Facebookのマラソングループ。
そこで沢山の仲間と出会い、レースでの苦労話など共感し合える場所ができたことで、ドはまり。
今では年に2~3レースはフルマラソンの大会に出ています。

マネージャーの仕事のほとんどは「適切な判断をすること」「メンバーの仕事をやりやすくすること」だと思っていますが、そのためには心と体の健康が必要だと痛感しています。
普段走ることで、頭の中が整理され、ストレスも減り、体も健康になる気がしてます。
もちろん、おいしいお酒を飲むことも、目的の一つですが(笑)

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