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2018.02.19

休日にラズパイでデジカメ作っちゃいました!

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こんにちは。クラウドソリューショングループのエンジニア明石です。

私がIT業界に入った15年前、「ユビキタス社会」という言葉が流行っていたのを覚えています。

ユビキタス社会とは、「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がコンピュータネットワーク、インターネットを初めとしたネットワークにつながることにより、様々なサービスが提供され人々の生活をより豊かにする社会

引用:Wikipedia

とされています。
新人のときはこれからの未来社会にIT技術者として関わりたいと夢を抱きワクワクしていました。

最近では「モノのインターネット」という意味の「IoT」 (= Internet Of Things)という言葉をよく耳にしますが、これはユビキタス社会と同じような意味(厳密には違うらしいですが)だと感じており、新人のときに「ユビキタス社会」という言葉にワクワクした自分を思い出します。
今になりIoTが爆発的に盛り上がっているのは、通信インフラやクラウドサービスなどの環境が整ったことが大きいですが、モバイルの普及などでITリテラシーが向上し、技術の進歩や生産・流通コストの低下などさまざまな要因もあり、社会全体として「時が来た」と言ったところでしょうか、まさしく第4次産業革命の始まりです!

アメリカSalesforce.comのマーク・ベニオフ会長兼CEOは、「2020年までに750億のデバイスがインターネットに接続される」と言われていました。
ガートナー社の調査では、2020年までにIoT関連の市場は3兆円(2,900億ドル)に達すると予測されています。
以下のグラフはアメリカのTV業界団体NCTAの調査結果です。

www.ncta.com

「のるしかない!このビッグウェーブに!」という理由ではないですが、IoTを少しでも体感したい。エンジニアとして居ても立ってもいられません。

IoTを構成する技術要素を大きく分けると、①センサーやモーターも含むハードウェア、②通信、③クラウドサービス等のインフラも含むソフトウェアになるのですが、私はソフトウェアのエンジニアなので、ハードウェアや通信の専門知識がまだ未熟です。そこで勉強がてら電子工作を始めようと思い立ちました。

前置きが長くなりましたが、今回は電子工作で作成した「クラウド保存型デジタルカメラ」を紹介します。

撮影した写真を自動でクラウドストレージ(Box.com)に保存するという装置をラズベリーパイ(RaspberryPi)という小型コンピューターを使用して作成しました。(以下「ラズパイ」)

www.raspberrypi.org

ざっくりと以下の流れになります。

  1. スイッチを押す
  2. LEDが光る
  3. カメラが写真を撮る
  4. Boxに保存する

Boxに保存するためにはインターネットに接続する必要があるのですが、ラズパイにはWifiモジュールが搭載されているので通信は問題ありません。しかし、屋内であれば無線LANにWifi接続すれば良いのですが、屋外ではそうはいきません。

そこで、スマートフォンにWifiデザリング接続することで屋外でもインターネットに接続できるようになります。

そして、屋外で利用するための電源ですが、弊社サンビットの25周年記念のノベルティでもらったモバイルバッテリーが電圧出力5Vでぴったりでした。

実際に接続してみたのが下の写真です。
作り方などはインターネットで検索すると事例がたくさんあるので、それほど難しいことはありませんでした。
はんだ付けをしなくても、挿し込むだけで電子回路を試作できるブレッドボードを使用してます。
素人っぽさ丸出しでゴチャゴチャしてますが、タクトスイッチを押すとLEDが光り撮影します。

撮影した写真はBoxに保存されます。

iPhoneのBoxアプリで確認したところですが、ちょうどLEDが光っているところを撮影したら、ラズパイもこちらを撮影してた滑稽な写真です。

無事に動作確認ができたところで、筐体に収めるのですが、サイズが合う箱がありません。
家の中を探し回って、唯一ぴったり収まりそうな箱が、

S&B エスビー食品株式会社さんの「濃いシチュー」です。

ブログのネタとして早く完成させたい、週末の夜、だんだんと雑になってきました。。

セロハンテープや針金を駆使して、「濃いシチュー」の箱に詰め込みます。

ようやく完成したところです。

ようやく完成したとことで、うちの子供も興味津々です。

翌日、さっそく会社で自慢したところ、苦笑いとともに「盗撮」という言葉が。。
たしかに制作しながらうすうす感じてましたが。。そんな怖いことは考えてはダメです!

弊社の玄関を撮影してみました。普通のデジカメと違い、手振れや補正などの処置は組み込んでないし、そもそもファインダーがないので撮影するのがとても難しいです。

いろいろと情報収集し、センサーや電子回路、組み込みプログラムなど具体的に学ぶことができました。
本当は気温・湿度・気圧も同時に計測しようとしたのですが、センサーから値を取得するのがうまくいかず、期間も足りずに断念しました。
タクトスイッチを押すと写真を撮影するという仕組みですが、このスイッチを人感センサーなどに置き換えれば、人が通ったときに撮影するという仕組みにもできます。他にも撮影した写真をクラウドに保存するだけではなく、AIで画像解析して誰が写っているか?データベースと照合して入退室の記録という仕組みも可能になります。

こうやって、あんな事、こんな事と考えているときがエンジニアとして一番楽しいときですね。いざ仕事になるとツライ事も多いですが。。
この「クラウド保存型デジタルカメラ」改め「濃いシチューを装った盗撮カメラ」をたたき台として、もっと本格的なものに発展させていきたいと思います。

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