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2024.12.09
生成AI業務活用テクニック - 毎日の仕事が劇的に変わる使い方
2024年は生成AIの性能が大きく伸びており、業務効率化のためによく使われているツールとなっています。
大手企業では、生成AIを活用することで、人員の削減や企画部門の新規採用を停止する会社も出てきています。
とはいえ、「生成AIを使えば業務効率が上がると聞くけど、具体的に何ができるの?」「どのAIを使えば自分の業務に合っているの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
エンジニアリング部の宮﨑です。
今回は、ビジネスで生成AIを活用するメリットや、私が使っている生成AIの各ツールの特徴と具体的な活用方法をご紹介します。
ビジネスで生成AIを活用するメリット
ビジネスに生成AIを活用するメリットは様々ですが、主に次のような効果が考えられます。
1. 資料作成時間の大幅短縮
企画書や報告書の下書き作成 | 「この商品の市場分析レポートを作成して」と指示するだけで、一時間かけていた作業がたった15分で完了。 データの整理から考察まで、AIが土台を作ってくれます。 |
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プレゼン資料の構成立案 | 「新規サービスの提案書を10枚で」と伝えるだけで、章立てから各ページの要点まで、5分程度でバッチリ。 後はアイデアを肉付けするだけです。 |
議事録作成 | Web会議の録音データをAIが自動で文字起こし。さらに「重要ポイントを3つにまとめて」と指示すれば、すぐに共有できる議事録の完成です。 |
2. ルーチンワークの自動化
定型メールの作成 | 「クレーム対応の謝罪メール、補償内容を含めて」と指示すれば、丁寧な文面があっという間に完成。 微調整するだけで送信できます。 |
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データ入力作業 | 「この売上データをグラフ化して、前年比で分析して」と頼めば、複雑な作業もAIが代行。 |
スケジュール管理 | 「来週の火曜日、15時から17時で5人の空き時間を確認する」とお願いすれば、AIが最適な日程調整メールを作成。 参加者全員に配慮した文面に仕上げてくれます。 |
3. 業務品質の向上
ビジネス文書のブラッシュアップ | 「この企画書をより説得力のある表現に修正して」と依頼すれば、説得力のある文章に。 専門家が校正したような品質が実現できます。 |
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専門用語や業界用語の適切な使用 | 「このIT用語を一般向けにわかりやすく説明して」と指示すれば、正確さを保ちながら、平易な説明に変換してくれます。 |
大量データから必要な情報をピンポイントで抽出 | 「この1万件の顧客データから、20代女性の購買傾向を分析して」と指示すれば、数分で傾向を可視化してくれます。 |
大量データから必要な情報をピンポイントで抽出 | 「この1万件の顧客データから、20代女性の購買傾向を分析して」と指示すれば、数分で傾向を可視化してくれます。 |
市場動向の包括的な分析 | 「化粧品市場の最新トレンドを、Z世代の消費動向を中心に分析して」と依頼すれば、重要なポイントを整理して提示してくれます。 |
4. 創造的業務の質的向上
ブレインストーミング | 「新しい社内イベントのアイデアを、予算5万円で考えて」と指示すれば、オフライン・オンラインのハイブリッド案など、斬新なアイデアを次々と提案してくれます。 |
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新規事業企画 | 「高齢者向けのフィットネスサービスのアイデアを、トレンドを踏まえて」と依頼すれば、デジタルとアナログを組み合わせた具体的な事業プランを提示。 さらに「このアイデアのリスクは?」と聞けば、考慮すべきポイントも教えてくれます。 |
問題解決 | 「営業部門の商談成約率を上げるための施策を考えて」と相談すれば、データ分析からトレーニング方法まで、実践的なアプローチを複数提案してくれます。 |
データ分析による選択肢提示 | 「新店舗の出店候補地3つについて、人口動態と競合店を分析して」と依頼すれば、各候補地の特徴や将来性を数値化して比較してくれます。 |
リスク分析 | 「新商品ローンチにおけるリスクを洗い出して」と指示すれば、市場環境、競合動向、社内リソースなど、あらゆる角度からのリスク要因とその対策を提示してくれます。 |
5. コスト削減効果
ルーチンワークの自動化 | 請求書作成や経費精算など、月に20時間かかっていた作業が5時間で完了。 4人分の作業を1人でこなせるように。 |
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外注業務の内製化 | 翻訳や基礎的なデザイン作業など、外注コストが月30万円かかっていた業務を、AIツールを使って社内対応に切り替えることで、コストを80%カット。 |
残業時間削減 | 資料作成やデータ入力の効率化により、月平均30時間の残業が10時間に。 残業代だけでなく、従業員の健康面でもプラスに。 |
重要業務へのシフト | 「このプロジェクトのタスクを重要度で分類して」と指示すれば、AIが優先順位を提案。 チームの時間を戦略的な業務に集中させられます。 |
クリエイティブ業務 | 「このルーチンワークを自動化するフローを考えて」とAIに依頼すれば、具体的な自動化手順を提示。 創造的な業務により多くの時間を使えるように。 |
6. 競争力の強化
意思決定の迅速化 | 「この市場データから、来期の戦略について3つの選択肢を提示して」と依頼すれば、すぐに判断材料が手に入ります。 経営会議の質が大幅アップ。 |
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市場変化への対応 | 「この業界の最新トレンドを分析して、自社への影響を予測して」と指示すれば、数時間で包括的なレポートを作成。 素早い戦略修正が可能に。 |
新規ビジネスモデル | 「既存の宅配サービスに、新しい付加価値を加えるアイデアを出して」と相談すれば、AI分析に基づく革新的な提案が得られます。 |
顧客ニーズ予測 | 「顧客の声を分析して、潜在的なニーズを抽出して」と依頼すれば、SNSやアンケートデータから、見落としていたニーズを発見できます。 |
7. 従業員満足度の向上
単純作業からの解放 | データ入力や定型文書作成など、本来の専門性を活かせない作業から解放され、やりがいのある業務に専念できるように。 |
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ワークライフバランス | 「私の週間タスクを最適化して」と依頼すれば、AIが効率的なスケジュールを提案。残業削減と休暇取得の促進につながります。 |
AIリテラシー向上 | 「この業務にAIを活用するための手順を教えて」と質問すれば、具体的な活用方法を学べます。 従業員のデジタルスキルが着実にアップ。 |
戦略的思考力 | 「この分析結果から、次の一手を考えて」とAIに相談することで、データに基づく意思決定の訓練に。 従業員の戦略的思考力が徐々に向上します。 |
業務別・最適な生成AIツールの選び方
生成AIは進化が早く、何を使っていいかがわからないという方もいらっしゃると思います。
ツールによって得意・不得意がありますし、また過去のどの時点の情報を学習しているかも様々です。
下記に、私が現在使っているツールの特徴と、どんな業務で使っているかを記載します。
01ChatGPT
OpenAI社が開発するChatGPTは、2022年の公開から二年を経て、最も広く認知された生成AIツールです。データ分析や画像・音声の生成、ファイルの分析など、様々な機能を網羅的に持っており、一番使いやすいのではないでしょうか。
ビジネスにおいては、情報収集や資料作成時の構成が主な利用シーンになります。
GPTsといってChatGPTに自分だけの機能を作成することもできます。
また、他の人が作成したGPTsを使用することも可能です。
02Gemini
GeminiはGoogleが開発を行っています。強みとしては、高い推論能力とコード生成スキルです。
またGoogle Workspaceと連携できることが大きな特徴となっています。
利用シーンとしては、ChatGPTと同じ文章作成に加え、Googleドキュメントやスプレッドシートの分析、プログラミング支援があります。
スプレッドシートのデータ分析は私もよく使っています。
03Claude
ClaudeはAnthropic社が開発しており、最近ではデスクトップアプリでPCの一部操作ができるMCPという機能が話題となっています。
他の生成AIに比べて日本語生成能力に長けており、文章作成などはClaudeで行っています。
また、Artifactsという機能では、リアルタイムでの視覚的コンテンツを生成します。
インターネット上の最新情報の反映に課題があるようですが、これは先に述べたデスクトップアプリでWEB検索の機能を持たせることで、弱点を補うことができます。
04Perplexity
Perplexityはサービス名と同じPerplexity AI社が開発しています。
大きな特徴は、インターネット上の最新の情報を検索して回答を生成します。
論文や動画、SNSに絞って検索することもできるため、情報検索に特化して使用しています。
2024年4月にソフトバンクと業務提携しました。ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのユーザーに対し、Perplexity Proの1年間無料トライアルが提供されたことで、知っている方も多いのではないかと思います。
似たようなもので、Faloというツールもあります。
05Genspark
Genspark社が提供しているサービスです。
こちらもPerplexityと同じく情報検索に特化したサービスとなっていますが、もっとも大きな特徴として、ファクトチェック機能があります。
生成AIは学習モデルとユーザーの命令文から回答を生成するため、誤った情報を生成することがあります。これを「ハルシネーション」と呼びます。
そのため、生成AIは文字通り、学習したモデルとユーザーの命令文から回答を生成するものです。そのため多少のハルシネーションは許容する必要があります。
生成された文章が正しい情報なのかを確認する必要があるのですが、そこで使用するのがGensparkになります。
業務別・最適な生成AIツールの選び方
各ツールの特徴を簡単に説明しましたが、ここでは、業務別に使った方がよいツールをまとめました。
文書作成業務
文書作成業務 |
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情報収集・調査 |
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データ分析業務 |
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システム開発業務 |
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まとめ
生成AIのツールをうまく使うことで、業務効率を上げ、さらに質も上げることができます。
しかし、それにはそれぞれの業務に適したツールをうまく使い分けることが大事になってきます。
冒頭にも述べましたが、AIの性能向上は早く、ここに挙げていない便利なツールが突然現れることもあります。
そのため、情報には敏感になっておいて損はないと思います。
最後に
ここには挙げてませんでしたが、今は、Groqというツールに注目しています。
とにかく、応答スピードが早くてビックリしました。
今は回答文がすぐに営業になってしまうため実務では使いにくいのですが、そのうち主要ツールの一角に入る可能性があります。
※この記事は、生成AIで構成し筆者が加筆しております。