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2018.05.07

Salesforce エンジニアが応用情報処理試験をうけてみた

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こんにちは!サンビットのクラウドソリューショングループ技術担当の井手です。

大好きな夏がせまってきて、わくわくしている今日この頃です。

IT業界の国家資格である、応用情報を受験しました。
前回、第2種情報処理という国家資格をうけてから、約20年ぶり(年がバレますが^^;)の受験となります。
最初に結論を言うと、受けてよかった!ということ。勉強の過程が私自身に知識をもたらしただけではなく、心身にもいろいろな変化が実感できました。

さて、私自身、中堅社員ということもあり、開発だけではなく、プロジェクトの進行管理や社内のルール化検討、お客様との折衝などなど開発以外の業務も行う機会が多くなってきております。

しかし、私はそれらの仕事については、とにかくパワーを消費します。
パワーをかけず、すこしでも楽によい品質でできるようになりたいという思いもあり、各業務の標準的なありかたや、IT業界での必要とされる知識について体系的に学び知識の底入れが必要と感じていました。そこで資格の取得を思い立ちます。

資格の選定

勉強する候補として、「応用情報技術者試験 」を選択しました。

この試験で求められる役割と業務について


基本戦略立案又はITソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事し、独力で次のいずれかの役割を果たす。

  1. 需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略を立案する。
  2. システムの設計・開発を行い、又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスを実現する。

IPA公式サイトより「役割と業務」


と記載されており、経営戦略など、ストラテジに重みをおいた試験だということ。また、①については、お客様へSalesforce の導入支援をする際に考えることが多く、お客様へよりよい提案ができるようになれたらという思いもあり、いざ試験申込を行うのでした。

・・・・しかし、この時点で試験までもう2ヶ月しかありませんでした。

応用情報処理試験って何

図1

経済産業省が、情報処理技術者としての能力を認定している国家試験です。
図1の赤枠部が応用情報処理試験で、その上位に各スペシャリスト試験があるとおり、この試験が上位試験への登竜門的な扱いになっています。
(注意:上位試験の必須資格ではありません、上位試験は飛び越して受けられます)

そして、合格率は20%程度。約5人中4人は脱落してしまいます。こう見ると結構ハードルが高いです。
また、会社によっては昇格の要件になっていたり、手厚い資格手当があったりと企業側も重要視していることが伺えます。

午前 午後
試験時間 9:30~12:00(150分) 13:00~15:00(150分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 記述式
出題数
解答数
出題数:80問
解答数:80問
出題数:11問
解答数:5問

表1

試験は午前と午後に分かれており。午前は基本知識(範囲が壮大)、午後は記述式で、自分の考えをまとめる思考力と、それをアウトプットする言語力がとわれます。
午前、午後ともに60%以上の正解で合格となります。

参考URL:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

試験日までの勉強

まずは自分の実力を知るために、過去問題を解きます。するとどうでしょう・・・

3 割 程 度 し か 解 け ま せ ん !!!

もう、愕然とします。6割まではほど遠く、己の実力のなさを突きつけられます。
国家資格だけ有り、そう簡単には受からせてくれそうにありません。こうして、焦りの日々が始まります。

勉強方法

まずは、情報処理教科書 応用情報技術者 テキスト&問題集 2018年版 を購入して、わからないなりに流し読みします。これで試験全体像と問題傾向を頭の中につくります。

午前対策は過去問題を解きまくります。
http://www.ap-siken.com/ で過去問が解けるので超オススメです。
この時点で、まだ4割弱しか理解できず、問題の振返りに大変時間がかかってしまい、進捗は思わしくない状況でした。

しかし、頑張って1000問以上解くころには、7割を超えるように!

午後問題分野別出題内容
カテゴリ 出題分野 タイプ 解答
テクノロジー系 情報セキュリティ 理数系 必須
ストラテジ系 経営戦略 文系 いずれか4分野選択
テクノロジー系 プログラミング(アルゴリズム) 理数系
テクノロジー系 システムアーキテクチャ 理数系
テクノロジー系 ネットワーク 理数系
テクノロジー系 データベース 理数系
テクノロジー系 組込システム開発 理数系
テクノロジー系 情報システム開発 理数系
マネジメント系 プロジェクトマネジメント 文系
サービスマネジメント 文系
システム監査 文系

表2

午後試験は表2のように、情報セキュリティー以外の問題は任意に4つ選択する形になっています。そのため、難易度が低く、自分の得意な問題をいかに選ぶかで勝負がきまってきます。

今回の受験の目的はマネジメント業務等を楽にするという目的でしたので、マネジメント系の問題を視野にいれ、過去問題を解きつつ、出題者の意図を考えながら、なぜこの回答になるのかという、落とし込み。よく、現実の業務で「この資料じゃわからない」という人がいますが、問題分の資料もきれいにまとまっておらず、分散しており、少ない情報で相手の意図をくみ取るという問題が出題されます。

また、午前で得た知識を業務に当てはめて回答させる問題もあるなど、午後だけ対策しても受からないようになっているのが良く出来てるなーと関心。
しかし、開発一筋だったので、マネジメントの勉強などやったことなく、こちらもかなりパワーを消費します。

試験振返り

4/15に試験は無事終了。午前は時間をかけただけあり目標クリアした感覚はあるのですが、午後問題は、厳しめの自己採点で63点。配点は採点者次第なので微妙なところですね。もやもやしながら発表まで生きていきます。
ともあれ勉強の過程で多くの知識は得ることができたのは収獲が大きかった!

試験振り替えり

午前問題
勉強に時間を十分かけたので、よくできた自分!!

午後問題
問題は理解できたが、時間が足りなかった。短時間で問題を解く練習が必要。
時間がなく焦ったため、凡ミスが多かった・・・見返すと簡単な問題でした。
ちなみに、選択した科目は下記のとおりです。

  • 情報セキュリティ
  • プログラミング
  • 情報システム開発
  • プロジェクトマネジメント
  • システム監査

勉強と受験を終えての変化

これまで、JavaやSalesforceのベンダー資格は独学で勉強して取得していたのですが、これらにかけた時間は多くて20~30時間程度。社会人になってまじまじと勉強することはなかったのですが、今回これを大幅に上回る200時間以上はかけたかと思います。しかも2ヶ月間しかありませんでしたので、休みも返上。遊びたくても遊べない日々(誘惑に負ける日はありました・・)

そんな日々を過ごすなかで心身の変化がありました。

自信がつく

自分に自信がつき、やる気もわいてきまます!
計画通りに勉強をやりとげて、試験で手応えを感じることができたので、努力すれば成果がでるというのを再認識。学生の頃は感じていましたが、社会人になって忘れていた感覚です。

視野が広がった

今回ITに関することをかなり広く学習したことで、「井の中の蛙」だなと認識。そんなことも知らずプロと言っていた自分が恥ずかしくなります。

アンテナがたつ

最近は聞いてもよくわからない単語もぱっと頭にはいってきて、分析するようになりました。以前までは単語程度しか理解できないものは左から右にスルーしていたのですが、視野がひろがったことによるものでしょうか。

ストレス耐性がつく

ここ最近、些細なことでイライラすることがなくなりました。ストレスもあまり感じず、大好きなお酒もあまり飲みたいと思いません。勉強中、自分を自制することが多かったのが影響しているのでしょうか。自分でも不思議です。

良い習慣の継続!

試験の合格もわからないままに、上位試験である「ネットワークスペシャリスト」を目標に勉強を開始しました。
理由は、今回の試験では午後のネットワークは勉強しなかったことと、個人的にネットワークは「わくわくすっぞー」という理由です。ただ、どんな理由でもよいのですが、仕事の合間に勉強をする時間を見つけて、日々成長できることを習慣としたいと思っています。

みなさんも是非目標をもって、仕事の合間になにかに取り組んでみてください。
きっと自分の中に小さな変化が現れますよ!

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