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2024.08.05
脳が求める生き方-さらに前進する人の脳の思考について-
代表の中野です。
パリ五輪真っ盛りです。
この日のために鍛え上げた肉体と卓越した技術が繰り広げる真剣勝負は、観る者にスリルと感動を与えてくれます。
下馬評通りにいかないのがスポーツの醍醐味の一つです。
時に過去の実績や本来の実力とは異なる結果が生まれます。
雑誌「致知」8月号で、その原因の一つと言える「潜在能力」について興味深い記事が掲載されました。
記事の表題は「脳が求める生き方-さらに前進する人の脳の思考について-」です。
執筆者はスポーツ脳科学者で、数々のアスリートに助言・指導をしてこられた林成之氏です。
この記事では、まず脳が持つ五つの本能について紹介されています。
- 生きたい
- 知りたい
- 仲間になりたい
- 伝えたい
- 自分を守りたい
この五つ目の「自分を守りたい」という自己保存の本能が往々にして悪さを働きます。
嘘をつく、失敗を隠す、言い訳をする。
メディアを騒がす政治家や芸能人などが頭に思い浮かびます。
また、「自分を守りたい」という本能は、何かに取り組む際にも目標を小さくさせるため、潜在能力を発揮する機会を奪うことになります。
会社でも部門毎の売上目標設定について、意欲的な目標を立てるリーダーもいれば、保守的な目標を立てるリーダーもいます。
ちょっとした努力で達成可能な目標は現在の顕在能力だけで十分であり、潜在能力を引き出すまでには至りません。
潜在能力の弱点についても、二つご紹介されています。
一つは、ゴールや終わりを意識すると途端に消えてしまうそうです。
優勝した後の燃え尽き症候群もこの一種といえるでしょう。
もう一つは「否定語」です。
「苦しい」「辛い」「もうだめだ」など、後ろ向きな考えが浮かぶと、脳はマイナスに機能します。
男子体操団体で、日本は劇的な大逆転劇で勝利の金メダルを掴みました。
残すは最終種目の鉄棒を残すのみ。
ポイントで圧倒的に不利であったにも関わらず、萱主将は最後まで「絶対あきらめるな!」とメンバーを鼓舞し続けたそうです。
いかなる状況であっても、リーダーはネガティブな言葉を発してはならないことを教えられました。
当社では10年後のあるべき姿としてビジョンを掲げています。
現在の顕在能力では到底達成できない目標であり、潜在能力の発揮が不可欠です。
- ゴールや終わりを意識しない
- 否定語を発さない
という潜在能力の弱点に注意しつつ、ビジョン実現に愚直に尽力していきたいと心に誓った2024年の夏でした。