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2024.08.23
Salesforce のレポートの機能 〜レポートのグラフをカスタマイズしてみよう〜
こんにちは、クラウドソリューション部 カスタマーサクセスチームの坂井です。
今回も前回に引き続き、レポートのグラフについて説明します。
グルーピングとグラフの関係
レポートのグラフには、レポートのグルーピングが密接に関係しています。
レポートには3種類あります。
テーブルタイプのレポート | グループ化のないレポート |
---|---|
サマリータイプのレポート | 横の1方向のみのグループ化されたレポート |
マトリックスタイプのレポート | 縦横の2方向でグループ化されたレポート |
それぞれ最大のグループピングの数が決まっています。
テーブルタイプのレポート | 0グループ |
---|---|
サマリータイプのレポート | 最大3グループ |
マトリックスタイプのレポート | 縦が最大2グループ、横が最大2グループの合計4グループ |
このグルーピングした項目が、レポートのX軸、積み上げ基準の項目になります。
つまり、グラフを作るには、レポートのグルーピングが必要になります。
例えば上記のグラフで、商談の所有者単位のグラフを出そうとすると、レポートが所有者でグループ化されていませんので、所有者でX軸や積み上げ基準として選択することができません。
積み上げ棒グラフと2軸の折れ線グラフ
横棒グラフを同じように2つ以上の項目でグルーピングをすると、グルーピングした項目でY軸、積み上げ基準の項目として選択できます。
折れ線グラフも、1軸なら1グループ、2軸なら2グループのグルーピングが必要になります。
つまり、2つ以上のグルーピングをすると、ほとんどのグラフが使えるようになります。
1つのグルーピングが必要
- 縦棒グラフ、横棒グラフ、折れ線グラフ(1軸)、円グラフ、じょうごグラフ、散布図
2つのグルーピングが必要
- 積み上げ縦棒グラフ、積み上げ横棒グラフ、折れ線グラフ(2軸)
グラフの色の変更
特定のX軸のグループはグラフのテーマを変更できます。
値も変更できます。
(値は、グルーピングかつ集計項目を設定された場合に表示されます)
集計項目を追加することで、グラフで選択できる数値を追加できます。
積み上げグラフの選択リストの場合は、色を変更できます。
商品のカラーバリエーションなど、チームの色、国旗の色など、選択リストのリスト値が色と関連が高い場合に利用します。
積み上げグラフの色を設定するには、オブジェクトマネージャーで選択リストの項目を開きます。
リスト値の編集画面を開きます。
カラーパレットアイコンをクリックします。
リスト値の設定が完了して、レポートを実行すると、グラフの色が反映されます。
グループの並び順の変更
グラフのグループの並び替えをレポート上で行います。
レポートのグループ項目にある「▼」を開いて、「並び替え」で対象の項目を選択します。
その後、同じくレポートのグループにある「昇順に並び替え」「降順に並び替え」でソートの順番を選択して、レポートを実行すると、グラフのグループの順番が並び変わります。
よくお問い合わせを頂くのが、商談のフェーズの進捗度合い順の表示です。
Salesforce には、文字コード順の昇順と降順、集計項目の昇順と降順しかありません。
最初からフェーズを並び替え前提で、先頭に数字をつけるか、並び替え用の数式を作るなどしかありません。
【動画内容】(9半程度、※音声が流れます)
- レポートのグラフ
- グラフの種類
- グルーピングとの関係
- 集計項目との関係
まとめ
グラフで設定する項目は、レポートと連動しています。
- グラフのグループ = レポートのグルーピング
- グラフの値 = 集計項目
グラフで項目や値が設定できていない場合は、レポートのグルーピングを間違えている可能性があります。
また、Salesforce では、データがないとグループ自体のグラフが表示されません。
折れ線グラフで日別で並べた場合、グラフだと0の日が飛んで次のデータのある日になったり、綺麗なグラフが出せません。
綺麗なグラフを出そうとするフロー等を使って、0のデータを作る必要があったり、できないグラフもあるので注意しましょう。
(CRM Analytics などの分析に特化しているライセンスなどでは、欠損のレコードを埋める機能だったり、先ほどの商談のフェーズの進捗順など表示されいない項目での並び替えなど、細かい表現方法が増えます。)
グラフでは、レポートの仕組みを理解できれば適切なグラフが作成できますので、ぜひ参考にして頂けると幸いです。