2026.09.07
代表の中野です。
先日、とある弁護士事務所から、一通の「通知書」が届きました。
そこには、当社の取引先であるC社が、コロナ禍などによる厳しい経営環境の中で債務超過に陥り、破産手続開始の申し立てを行うことになった旨が記載されていました。
幸い、当社の回収不能となる債権額は軽微で、経営に大きな影響を及ぼすものではありません。
しかし、会社を存続させることができず、破産という決断に至った経営者の胸中を察すると、同じ経営者の立場として複雑な思いがあります。
そんな折、当社の親会社である橋口電機株式会社の創立80周年祝賀会が、ホテルニューオータニ佐賀で開催されました。

「企業寿命30年説」という言葉があります。
これは、1983年に『日経ビジネス』が行った企業調査をきっかけに広まった考え方です。
明治時代から約100年間にわたり、日本の上位企業の変遷を調査したところ、企業が繁栄し、有力企業としてその地位を維持できる期間は平均30年程度という結果になりました。
つまり、「会社は30年で倒産する」という意味ではありません。どれほど優良な企業であっても、時代や市場の変化に対応できなければ、長期間にわたって繁栄を続けることは難しい、ということです。
また、東京商工リサーチの調査によると、2025年に倒産した企業の平均寿命は23.5年でした。会社を長く存続させることが、決して当たり前ではないことを感じさせる数字です。
橋口電機は、昭和21年(1946年)の創業です。
その80年の歴史の中では、第一次・第二次オイルショック、プラザ合意後の円高、バブル崩壊、リーマンショック、コロナ禍など、幾度となく大きな経済環境の変化に直面してきました。
橋口電機がこうした荒波を乗り越えてこられた理由の一つは、堅実な経営姿勢にあったのではないかと思います。高度経済成長期に得た資金を、やみくもな設備投資や規模拡大に振り向けず、不動産などにも振り向けてきました。こうした財務戦略が、経済危機を乗り越える力の一つになったのだと思います。
私は創業者とは、少し言葉を交わしたことがある程度ですが、長く創業者の秘書をされた方から、こんな話を聞いたことがあります。
創業者が自慢にしていたことの一つが、
「ただの一度も給与の遅配を起こさなかったこと」
だったそうです。
今では当たり前のように聞こえますが、80年という歴史の中には、企業経営が極めて厳しい時代もありました。それでも社員への給与を一度も遅らせなかったことに、経営者としての責任感と堅実な経営姿勢が表れているように思います。
そして、当社SUNBITも今年、創立35周年を迎えます。
今回、取引先の破産という現実に接した一方で、親会社の創立80周年という節目を迎え、改めて「会社を続けること」の重みを考えさせられました。
これからも、給与や賞与を遅配することのない堅実な経営を続け、財務体質を強化していきたいと思います。
同時に、守りに入るだけでは会社は存続できません。
守るべきものは守り、変えるべきものは変える。
身の丈に応じた堅実な経営を基本としながら、必要な変化には果敢に挑戦する。その積み重ねによって、SUNBITも長寿企業のDNAを受け継いでいきたいと思います。
そんなことを改めて考えさせられた、創立80周年の記念行事でした。
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