2026.10.26
エンジニアリング部の宮﨑です。
生成AIに話しかけるとき、私はキーボードをほとんど使っていません。
声で入力したほうが速いですし、キーボードで打ち込むより話すほうが、会話をしている感覚に近いからです。
今後、生成AIを仕事で使う場面が増えるほど、音声入力の出番も増えていくのではないかと感じています。
いま私が使っているのは、Aqua Voiceという音声入力アプリです。使い勝手がよいので、社内の全員に使ってほしいと思っています。
ところが、全社に入れようとすると話が変わります。
料金は1人ごとの月額か年額なので、社員の人数分だけ費用が積み上がり、便利なのは分かっていても、ここで手が止まりました。
それなら、自分たちで作ってしまうか。

声を文字に変える部分は、比較的安く使えるAPI(外部のサービスの機能を自分のプログラムから呼び出すための窓口)に任せます。
そのうえでアプリの外側だけを自社で作れば、全社に配っても費用を抑えられると考えました。
ただ、実際にどれだけ安くなるかは、これから使いながら確かめるところです。
少し前なら、作るのにも直すのにも人手と時間がかかるため、社内ツールを自作するのは割に合わない選択でした。いまは事情が違い、AIエージェントを使えば、思いついたことをすぐに試せますし、直すのも速い。
今回の開発には、Orcaというデスクトップアプリを使いました。ADE(AIエージェントを使って開発を進めるための環境)と呼ばれるもので、Claude CodeやCodexなど複数のAIエージェントを使い分けられます。
このOrcaの上でClaude Codeに指示を出し、設計から計画、コーディング、テストまでを通しで進めました。対象はWindowsに絞って言語はC#を選び、声の文字起こしには、SonioxというサービスをAPI経由で使っています。
最初の一手は、プログラムを書かせることではありません。
すぐにコードを見たくなる気持ちは私にもありますが、それでも先に伝えるのは、困っていること、解決したい課題、やりたいことです。あわせて、Sonioxの技術資料もClaude Codeに読み込ませました。
この設計の段階では、時間はかかるもののそのぶん深く考えてくれるので、Fableというモデルを使うのがよいと感じています。
一方で、後の実装に使うモデルはOpusかSonnetで十分です。
実装までFableに任せると、利用できるトークン(AIを使える量の上限)をあっという間に使い切ってしまいます。
設計が固まると、次は実装の計画です。
Claude Codeが出してきた計画は19のタスクに分かれていて、この計画が出てくるまで、5分ほどでした。もちろん、中身は人間が確認しなければなりませんが、それを差し引いても、十分に速いと感じました。
計画を承認したら、あとは計画どおりに実装させるだけです。
Claude Codeはサブエージェントを立ち上げてタスクを次々に片づけていき、数時間後には、アプリが出来上がっていました。
計画にテストの工程が入っていたので、テストもClaude Codeが自動で進めてくれます。
ただし、画面を操作して確かめるテストだけは人間の仕事です。
出来上がったら終わりではなく、使ってみて不便な点やエラーが見つかれば、Claude Codeに直してもらいます。ここでも、いきなり直させることはしません。
エラーのときは、先に原因を調べさせ、修正の計画を立ててから直します。使い勝手の改善や仕様の変更なら設計からやり直しますが、再設計、実装計画、コーディングという順番は、最初に作ったときと同じです。
仕上げに欠かせないのがセキュリティのレビューで、これもClaude CodeやCodexに任せています。
こうして進めると、今回は、1日である程度使えるものができました。
とは言え、社外に販売するアプリやサービスなら話は別です。
さらに作り込む必要がありますし、セキュリティもより堅牢にしなければなりません。
それでも社内で使う道具であれば、1日で試せるところまで来ています。
作るか、買うか。その前に、まず作ってみるという選択肢が増えました。
2026.10.26
便利な音声入力アプリを、社内のみんなにも使ってほしい。でも、全社員分の利用料を考えると導入をためらってしまう――。そんな課題をきっかけに、AIエージェントを使って独自のアプリを作ってみました。いきなりコードを書かせず、まずは課題と設計を整理することからスタート。実装やテスト、不具合の修正を経て、1日である程度使える形になるまでの進め方を紹介します。「作るか、買うか」を考えるヒントになる開発体験記です。
2026.10.19
南極へ向かう船の中は、どうなっているのでしょうか?14年ぶりに門司港へ寄港した南極観測船「しらせ」の一般公開に行ってきました。間近で見る全長138mの船体の迫力や、甲板・艦橋などの見学を通して、遠い南極での活動がぐっと身近に。街では南極の氷や石の展示、しらせのレシピを使ったカレーも楽しめるなど、寄港を歓迎する催しが行われました。見学で印象に残ったことや、周辺イベントの様子をご紹介します。
2026.10.13
子どもの頃に親しんだ『大どろぼうホッツェンプロッツ』を、小学2年生の子どもに読み聞かせて再発見した物語の魅力。魔法使いと少年の愉快なやりとり、おいしそうな食べ物、ハラハラさせる描写など、三部作それぞれの味わいを紹介します。懐かしい『セロ弾きのゴーシュ』との再会にも触れながら、親子で一緒に笑い、本のおもしろさを分かち合える今の時間を大切にしたいですね。
2026.10.05
「出社回帰」が広がる今、SUNBITがテレワークを続ける理由とは?通勤負担の軽減や、家族との時間、休養、自己研鑽など、柔軟な働き方には多くの価値があります。対面交流の良さも取り入れながら、社員の健康と自律性、仕事の成果を大切にするSUNBIT。一人ひとりが力を発揮できる働き方への考えをお伝えします。